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そほとの部屋


[23] 悲しい時は夜の虹をあおげ
詩人:そほと [投票][編集]

                 詩・曲 そほと

悲しい時は
夜の虹をあおげ

穴倉で
グラスの底の自分を
喉の奥に放り込んでいるのは
誰だ

お前のラブレターは
飛びすぎる紙飛行機
360度砥いでしまった刃物
圧縮されてダイヤになった砂糖は甘くない
映り過ぎる鏡はキラワレル

悲しい時は
夜の虹をあおげ

強がる小心者は
他人を傷付け
優しすぎるあんたは
自分を傷付け
誰かに助けを求めてみたところで
他人の涙は他人のままだし
為すすべも無く
達磨になって七転び八起き
耐えてばかりいたんじゃ
救われぬ

泣くだけ泣いたら
気が済んだかい
悲しみって水は
絞り出してしまいなよ
さぁ涙を拭いて窓を開けよう
月が見えるかい
星がまたたいているかい

悲しい時は
夜の虹をあおげあおげ

有りもしない物を
有ると信じるくらい
いいかげんな方がいいのだ



2009/02/24 (Tue)

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