詩人:そほと | [投票][編集] |
スパゲッティーナポリタンの
ケチャップの甘さと鼻に抜ける香りには
ひそかに時空間の座標が仕込まれていて
板橋の日本大学付属病院の食堂へと飛ばされるのだ
そこには小さなボクがいて
小さな小さなみーこがいて
そこには大きくて元気な母がいて
まだ二人の子供を心配している元気な母がいて
病院の食堂は白い壁と白いテーブルで
白いウエイトレスだけが動いていて
人が座っている所だけぼんやり温度が有って
お母さんの温もりにしがみついていないと恐かった
そこには小さなボクがいて
小さな小さなみーこがいて
そこには大きくて元気な母がいて
まだ二人の子供を心配している元気な母がい