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そほとの部屋


[240] スパゲッティーナポリタン
詩人:そほと [投票][編集]

スパゲッティーナポリタンの
ケチャップの甘さと鼻に抜ける香りには
ひそかに時空間の座標が仕込まれていて
板橋の日本大学付属病院の食堂へと飛ばされるのだ
そこには小さなボクがいて
小さな小さなみーこがいて
そこには大きくて元気な母がいて
まだ二人の子供を心配している元気な母がいて

病院の食堂は白い壁と白いテーブルで
白いウエイトレスだけが動いていて
人が座っている所だけぼんやり温度が有って
お母さんの温もりにしがみついていないと恐かった
そこには小さなボクがいて
小さな小さなみーこがいて
そこには大きくて元気な母がいて
まだ二人の子供を心配している元気な母がい

2009/02/27 (Fri)

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