詩人:soul | [投票][編集] |
伝えたい事は
幾つもあって
出し忘れた
手紙の様
積み重なる想いが
ここにはあります
今更ながら
あなたに
伝えたい事が
幾つか
僕にはあるのです
伝え忘れた事は
幾つかあって
さりげない
水たまりの様
そこに未だ想いが
浮かんでいます
今更ながら
あなたに
伝え忘れた事が
幾つも
僕にはあります
今更だから
敢えて言いません
いつか
僕もまた
忘れてしまうでしょう
ただ
あなたに
伝えたかった事が
幾つか
僕にはあるのです
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感傷ほどほどに
何をするでもなく
この景色を
見ていた
絶えず移りゆく
流れに委ね
変わりない
感情を手に
いつか
歩き続けていた
懐かしい色も
やはり
移ろいで
いつか
探し続けていた
柔らかな音も
やはり
流されていて
律儀な秒針は
未だ止まることを
知らない
まるで夢の様な日
その情景の中に
もう僕は居ない
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僕らは少し
疲れすぎたみたいだ
複雑になった単純な脳が
そう言うんだ
世界は少し
焦り過ぎてたみたいだ
何かを隠し続けた感情が
そう呟くんだ
無理が祟ったらしいな
余裕が無いって言い訳してる
曖昧な言葉は嬉しくないな
ほら
またどっかで
声がした
花が咲くのは少し
早すぎたみたいだ
何か少しズレた色彩が
うなだれている
僕らは少し
見失っていたんだ
揺れた情景の中ほら
僕らまたうなだれている
無理が祟ったらしいな
誰かのせいにして言い訳してる
無責任な励ましは嬉しくないな
ほら
また何かが
色褪せた
無理が祟ったらしいな
何かのせいだとしても
人任せな解釈は嬉しくないな
ほら見ろ
また僕の中
声がした
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歩き回って
見渡して
気づいたのは
デタラメなそらの色
さんざん無理して
見栄張って
気づけたの
いや気づけちゃいない
薄っぺらい
感情を知って
全部解りきったと
タカ括ってたんだ
今日も変わりない
そらは青い
いやもしかしたら
ただ広いのは確かだ
誰かが何かを無くしても
デタラメそらは知らん顔
容赦なく照りつけてくるさ
僕らが何かを起こしても
デタラメそらは知らん顔
今だって
ほら
今日も何ら変わりない
知らん顔して
照りつけて
とにかく青いな
いや
もしかしたら
ただ広いのは確かだ
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やけに日差しが強い
どうりで暑いわけだ
何ら変わりない日常は
何ら滞りなく進んでいる
遠い所じゃ
今日も戦争らしいが
それは
まあ
しょうがないな
この場所は
何ら変わりない
変わりはないが
君らは笑っている
それは何か
嬉しくないな
とにかく
やけに日差しが強い
それで暑いんだ
とにかく
会いに行かなくちゃいけないな
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いつから
孤独を知った?
考えるより先に
全て何かの所為にして
いつから
僕は僕だった?
もうそろそろ
後付けの理由に飽きたところだ
暑さを嫌うあの人達は
冷たいトコロへ
逃げ込んでしまった
触れあうことを
恐れてしまった
目に見えぬ温度が湿っていたからだ
交わり合うことを
恐れてしまった
それは
目に見える温度が乾いてしまったからだ
撒き散らした幸福論が
空に舞い上がる
瞬間
彩られた風に乗って消えてった
当たり障り無い
視想を両手いっぱい抱え込んで
惰性という感情論を背に
彼らは笑う
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加速してゆけ
感覚を失うほどに
加速してくれ
息も出来ぬ位に
狂い咲いて
呆気なく散って
何も無い世界へ
連れて行ってくれ
加速してゆけ
慣性を失うほどに
永遠の美学をくれ
安定の意味も
ただ抗って
常識を知る前に
何も無い世界へ
連れて行ってくれ
加速してゆけ
円軌道に逆らうように
永遠の美学をくれ
安定はもう曖昧
そろそろ
限界だ
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風が強く吹いた
そんな日は
何処かへ消えたくなるのです
可もなく
また不可もなく
流される雲に
憧れを抱いて
見上げているのです
風が強く吹いた
そんな夜は
何かを無くした気になるのです
否もなく
また応もなしに
何処までも続きそうな黒や
気紛れ発光体に
浚われそうになるのです
気づいた頃には
夜が明けて
忘れる頃に
西へ終わるのでしょう
風が強く吹いた
そんな日に
風見鶏は右往左往
可もなく
また不可もなく
いつまでも回り続けているのでしょう
分かち合えない感情と
終わらない空虚を抱いて
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無機質に歩き回る街並み
絶えず繰り返し起こる争いや
誇りとはき違えた暴力や
その傍観者の事なかれ主義や
人と関わる事を忘れた孤独主義や
尊厳を失った過去に縋る大人や
真実を隠し続ける情報や
感情表現を忘れ
心なく微笑む若者や
現実と幻想の見境無く
行動する感情や
そんな世界を
何も知らんで笑い飛ばす無垢な子供の笑い声
失意のどん底を知った気になって
無意識の中陶酔する硝子越しの自分ら
笑い声また響いて
無機質に通い出す体内回路
自尊心の欠如
その先は何も分からんまま
規則正しい街並みを
見つめていた
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坂の途中
いつか見た景色は
とうに流れて
視界の先の到達点まで
まだ幾らか時間がかかりそう
彼女の後ろ姿
思い浮かべては
ざわめく風に
浚われそうで
速まる足先は確かに
そこへと
まだ坂の途中
とりあえず今は
進もう
街路樹突き抜けた先あたりの
到達点には
もう少しかかりそう
坂の途中
募る想いは高まって
素敵に早まった
とりあえず
今はまだ坂の途中
出来る限り早く
流れる視界の先にある
到達点を目指して
ざわめく風の中で