詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
思い出せたなら
僕はまだ生きてる
あーそういや
居たなって
あーそういや
あなたやおまえ
あーそういや
居たなって
特別なことのない日に
思い出す
記念に何か
話そうよ
記念に何かさぁ
ねえ
聞こえてるんでしょ
そこから
ねえ
ねえってば
眠いから早くして
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誰も他人の
「本当の自分」
なんかに
興味はない
そう言う
アナタに
興味を持った
私を少し
ヘンだと言った
アナタの笑顔に
癒される
他人じゃなくて
恋人だった
他人じゃなくて
二人共
変人だった
それでいーじゃん
自分なんて
探さなくていい
アナタがいるなら
私もここに
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佐藤のように
よくある固有名詞さ
ジョニーが
海に身を投げた
砂糖のように
溶けて消えちまって
太陽を失った世界は
とても甘くて
ベタつくぜ
Hey!
クソッタレ
Yes!
クソッタレ
お先真っ暗
明日の来ない今夜
何も見えない
それなのに
小さく灯る
泣き叫ぶ声
ジョニー
アンタは
俺たちの希望だった
ジョニー
アンタがいなくても
望みは絶やさない
俺たちは泣き叫んだ
そして歌った
地上を照らす
夜空の星よ
一つ一つの光は
儚く弱く
それでも
ジョニー
俺たちは歌う
何があっても
歌い続ける
ジョニー
俺たちの歌を
聴いてくれ
水平線は
英訳できない
俺たちだけど
聴いておくれよ
ジョニー
そう
スイートスイート
ワールド
ハゲ散らかした
ジョニー
カツラを脱ぎ捨てて
俺たちも
世界を照らす
包み隠さず
すべてを包み込む
優しい光
So
エコだよね?
そして夜が明ける
ジョニー
そう
スイートスイート
ワールド
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助けて
遠い過去
エンドロールに
君の名はなく
僕は泣く
飾り付けただけの
言葉だね
だろ?
お涙頂戴劇を
一人ぎこちなく演じ
ちらちらと客席を見る
私を探しに
あなたは来ない
助けて
何度言ったか
助けて
何度言ったと思う?
そんな質問
されたらウザイ?
ねえ
最初から
ウザイよねえ?
嫌いになれない
言い訳ばかりで
千里を越え
誰にも見えない
位置について
ひとりかくれんぼ
助けて
面と向かって
言える相手がいたら
助けて
大切な人にほど
言えなくて
行動に映す
「助けて」
と
伝わる頃にはもう
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市長の名前も
知らない彼は
この街を
好きだと言った
とても真っ直ぐに
ズレていく
どんどんどんどん
自分を折らなきゃ
交われないなら
いっそ
関わらないでおこう
市長は彼の名前を
知らなかった
夕方
ニュースで
その事件を知るまでは
彼がどこで
道を
誤ってしまったのか
簡単に
謝ってしまった市長は
知らない
自らの首を吊って
終えたから
人生を
最後まで
歪んだまま
ジグザグに進んでいった
市長の知らない
彼のこれからは
彼自身も知らず
とにかく真っ直ぐに
ズレていくのであった
好きな街を離れても
変わらずに好きだと
彼は言った
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俺は5秒後
どこにいる?
我慢せず
リラックスしつつも
勢いよく
心から放てる
場所にいるだろうか?
そればかりが
気がかりで
どこにいても
だれといても
平気でこける
お前さんにゃあ
敵わないが
負けた気もしない
そんな屁が出る5秒前
溜め込みすぎると
危険なんだ
わかってる
恥ずかしがらずに
さあ
コイントス?
背中合わせに
1、2、3?
撃鉄を起こせ!
邪魔すんなよ
尾てい骨
力を込めて
さあ
ブッ放せ
目の前を通る
あっ
好きな人
途端に尻込み
お尻から出るだけに
うまいこと言った
お尻がよろしいようで
って
このバカ野郎ッ!
時代遅れの
アイドル気取りが!
どこにいても
だれといても
平気でこける
お前さんにゃあ
敵わないが
俺だって……!
そんな屁が出る5秒前
後頭部が
にわかにヤバい
ここ最近
もう若くないんだ
と
諦めるな
屁を放て!
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あなたがいないと
死んでしまう
そこまで愛せる
人はいない
恋は思い込み
愛は捌け口
妄想を信じて
頭がおかしくなる前に
僕はひとり
人生を終えるんだ
言葉を知って
クセになる
言葉に邪魔され
ダメになる
それすらただの
言葉だけど
すべてを
言葉のせいにして
まだ見ぬ
あなたから逃げて
僕はひとり
人生を終えるのか
知らなきゃよかった
恋なんて
知らなきゃよかった
愛なんて
そんな言葉
知りたくなかった
すべてを
言葉のせいにして
まだ見ぬ
あなたを
知りもしないで
僕は
自分を
嫌いになった
それすら
ただの言葉だけど
それすら
ただの僕だけど
あなたがいないと
死んでしまう
そこまで愛せる
人はいない
まだ見ぬ
あなた
しかいない
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嘘をついても
すぐにわかる
いつだって
その顔見たら
わかっちゃう
あなたが今
何を
考えてるのかなんて
全部
お見通しなんだから
反省してたんでしょ
昨日のこと
私に怒鳴ったことを
悪いって
思ったら
ちゃんと謝ること
わかった?
それなら早く
謝って
ね?
きみの信じる
ぼくを
ぼくは
ぼくじゃないような
気がしてる
ぼくの顔を見て
わかったような
気がしてるけど
それは
ぼくじゃないよ
たぶん
本当のぼくは
きみのいない時にだけ
こっそり顔を出している
隠し事ばかり
秘密にしてばかり
知らないことすら
知らないだろう
きみの隣にいる
ぼくに
裏側があること
光が当たらず
いつも暗い
そんな場所に
降り立って
きみから見えない
位置で
ぼくが何をしているか
考える術すら
持たないだろう
嘘をついても
すぐにわかる
いつだって
その顔見たら
わかっちゃう
あなたが今
何を
考えてるのかなんて
全部
お見通しなんだから
反省してたんでしょ
昨日のこと
私に怒鳴ったことを
悪いって
思ったら
ちゃんと謝ること
わかった?
それなら早く
謝って
ね?
小さな声で
ごめんって言う
ただそれだけで
この幸せが
偽りだとしても
仮初めの僕には
手放せない
きみが消えたら
光はなくなり
いつも暗い
場所しかなくなり
ぼくはダメになる
たぶん
裏側でひとり
ごめんって言う
ただそれだけで
進展なしの
変化なし
もう長くない
だとしても
本当のぼくは
きみのいない時にだけ
こっそり顔を出している