ナイフを知りませんか

検索しても
ピンとこない
握りしめたこれは
それとは違う

影を落としても
反射しない
鋭利とは無縁で
虚しく空を切る

すべてはイメージ

顔の知らない描写を
知らん顔で試聴しながら
振る手はとても
さみしい

笑ってしまうほど
ナイフを知らない

汚い言葉を吐いてやる

あなたはとても
優しくて

みんなに愛される

だけど　知らない

流れるうた声
両耳ですくう

わたしの隣で
夜が過ぎること

いい人を演じる
役者を見て
いい人を歌う
唄を聴いて
なんだか自分も
いい人になったような
勘違いをしたのは
これで何度目だろう

昨日あんなに
ひどいことをしたのに

あの時ぶつかっても
謝らなかったのに

自らすすんで
人を傷つけたのに

きみが嫌がるのを
わかってて
ぼくはまた
嘘をついたのに

言ってることが
デタラメで
やってることと
チグハグで
本当だよって
平然と
真顔で
嘘をついたのに

全部フィクション
ぼくは演じている

あの役者みたいに
あの唄みたいに
いい人を

鏡に写る自分以外
誰も見る人のいない
部屋で一人
目も当てられないほど
脱力してるから
　私はどこだと
探すけど
違う違う
脱け殻自体が本体だから

死んだ魚の目が泳ぐ
まるで
生きているかのように
せっせと働く心臓
怠けるゾンビだ
私は

いいからもう
黙ってて
流れる血液
　蠢く細胞

必要ないよエネルギー
飲まず食わず
動かず倒れる

もういいよ
って
言ってるのに
言うこと聞かない
クスリの効かない
痛い痛い痛い痛い痛いと
叫ぶカラダ
五月蝿い黙れ

もうダメだ
って
諦めてるのに
泣き止まないんだ
この心
此処に在らず
うそウソ
脱け殻自身が本心だから

私はまだ生きていたいの

好きなひとの
好きなものは
好きになれない
けど
きみが好き

好きになったのは
きっと
きみの中にある
壊れた部分

好きになったのは
きっと
きみの中にある
壊す成分

同じだなんて
気のせいだけど

これから一緒に
作っていきたい

きみと二人で
崩していきたい

好きになったのは
きっと
誰にでもある
壊れる部分

同じだなんて
気のせいだけど

同じじゃないから
こうして笑える

知らない痛みを
今もとなりで

好きになったのは
きっと
きみの中にもある
壊す成分

誰かが評価していたから
巻き戻しては聴いている
この曲に感化されゆく
ぼくの脳みそは
塩分ひかえめ
とっても薄味

きみの耳には物足りない

発砲音

刺激を足せば
届くかな
それか
甘く切ない悲しみでも
混ぜれば危険な香りとか
汚いきたないキタナイナ

くさいくさい
におうぞにおう

必要とされたがり
勘違いしまくって
生きてきた
生きてきた

どんどん低くなるレベル
語彙は
火曜日捨てました
シワのない綺麗な
うたをうたい

木曜日

きみの部屋には残らない

時間はあるのに
ないと言う

やることあるのに
ないと言

意味があるのに
ないと

無駄があるのに
ない

死ねばいいのに
な

だから言ったのに
　

もういいかい？
　


　

返事がないのに
　

待って待って
　


　

返事がない
　


また騙された

Ｉ ｌｏｖｅ ｙｏｕ．

Ｉ ｎｅｅｄ ｙｏｕ．

Ｉ ｗａｎｔ ｙｏｕ．

Ｉ．．．　　ｅｔｃ．


他にもいっぱい！


二人の間に
何を入れても
しまらないのは


相手がいないから





ｐｓ．

そりゃ
机上の空論だって
私は言ったんだけどね

なんせ
相手がいないから

話にならないっていうか
話ができないっていうか


さ？



ムカつくわ

Ｉ ← コイツ

マジで

彼女は言う
もっと上を見て

彼は言い返す
もっと下を見ろ

上を見れば
キリがなく
下を見れば
ソコがない

ただひとつ
わかることは
二人の意見は交わらない
折れない限り交わらない

目を合わせて
話しましょう