詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
片足のハト
何歩跳ねれば
思い出を失う
海岸線
新幹線
喜怒哀楽をのせて
北上し
水平線
居眠り
くじら雲
背中にのれば
夕焼け小焼け
夜の深みへ沈んでく
煩イ鼾
楽をすれば
息が苦しい
何も得られず
失うばかり
装う他人と
足踏み揃えて
回れ右
北から南へ
来た道を引き返し
連絡線
会わないままで
サヨウナラ
運命線
赤い糸
ゆるゆるゆるませ
お帰りなさいませ
紙コップ
紙コップ
電話線
きりたくても
のぞけずにいる
片足のハト
何歩跳ねれば
届くのか
先へ
選択の余地はないぞ
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はなびらの数で
決めるのは心
貴方へのおもいを
たしかめたくて千切る
約束されない
あかるい未来
貴方と過ごしたくて
ひとひらの残酷
つみ重ね
地面を彩る
あざやかな断片
おもいを込めて
ふみ躪り
貴方のもとへ
くちびる揺らして
我が儘に
心のうちを開けば
もう振りかえらない
ちり散りになり
見るかげもなくなった
はなびら
骸
かぜに吹かれて
結末をしる由もなく
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コノくすりヲのムト
イイしガかケルヨ
ソウいワレタッテ
きみハかカナイ
ダッテ
だめだめナンダモン
いキタクナイノト
しニタイノハ
チョットちがイマス
かキタクナイノト
かケナイノガ
ちがウクライニ
ひつようナイネ
くすりモてれびモ
うつモぱそこんモ
けーたいおッテ
そんヲシロ
ドウセしンダッテ
じごくハつづクヨ
くすりヲのンダッテ
てんごくニハいケマセン
ダッタラ
べつニ
イイジャンネ
とメナクタッテ
イイジャンネ
ウン
イイヨイイヨ
ヤッチャエ
ヤッチャエ
ホラホラ
そうぞうスルナ
サッサトきエロ
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悪いことをせずに
生きていくのは
難しくないが
悪いことに
手を染めるのは
簡単だ
悪いひとと会わずに
生きていくのは
難しいが
悪いことに手を染めて
悪いひとになるのは
簡単なことだ
悪いひとは
悪賢く
ひとの弱みを
握っているから強い
弱みを握られたひとにも
少なからず
悪い部分があったなら
余計に
あいての罪を罰するのは
難しく
精神が不安定になり
疲れはて
諦めるのは簡単だ
悪いひとは強い
悪いひとは悪運も強い
悪いひとを負かすのは
難しいが
悪いひとに負けるのは
悔しい
非常に悔しい
思いをしながら
守るべきひとがいる
そのひとが
悪事がバレて
失うものが何もない
悪いひとに
自分以外のひとが
グチャグチャにされず
自分以外の何も
犠牲にせずに
打ち勝つには
どうすればいい
ねえ
どうすれば
諦めるしかないのかな
悪いひとを
殺してしまうのは
難しいこと
じゃない
のかもしれないが
自殺をするほうが
簡単だろう
死にたい
死にたい
何もかも捨てて
死んで
楽になりたい
でも
守るべきひとがいるから
仲間がいるから
死ねない
どんなに苦しくても
勝ち目がなくても
途中で投げ出せない
諦めたくない
戦い続けなければ
悔しい
殺したい
諦めたくない
負けたくない
守りたい
殺したい
守りたい
死にたい
諦めたくない
死にたい
守りたい
守らなきゃ
守らなきゃ
守らなきゃ
信じていたひとに
裏切られ
人間不信になり
もう
誰も信じたくない
そんな時期もあった
それでも
疑ってばかりもいられず
疑ってばかりいる中で
信じられるひとはいて
確かにいて
だから
守りたい
守らなきゃ
守るんだと
俺は今も戦い続け
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終わってしまった熱の街
川のせせらぎは
嘘のように
喉の渇きを潤さず
両手ですくったそれは
冷たいだけの
砂だった
変わらず月は綺麗で
凍えた体から
今にも飛び出しそうな
脳
ドロドロと
街を覆い
丸ごと
のみ込んでしまえば
何も考えなくて
済むのかもしれない
が
新たな始まりを告げる陽
やはり暑い
汗が本体だったなら
俺はもう
ここにはいない
ここにいるのは
人の形をした砂で
現実は違う
あれほど
強かったことには
理由がなかったけれど
これほど
弱くなってしまったのは
アイツが原因だ
あれもこれも
すべてに絡んでくるから
だから
人前では泣けないんだ
赤く燃え
風に舞い
脈動する砂の海
クジラもイルカもいない
溺れる人間が一匹
釣り上げられるのを
待たずに
そんな幻想は地の底だ
希望を抱いて
もがくあがく
このままでは
終わらせないぞ と
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はるのようきに
あてられて
のうてん あか
くるいざく
飾ったところで
センスも希望も
無いんじゃね
ダメなんじゃない
ねぇ?
すくわれない人に
かける言葉
探してみるけれど
終始無言で
ほかには誰も
心配されない人の
ことばかり考える
あなたは
いつも苦しみ悩み
抱えたそれらを
おろす場所
見つからなくて
死にたいんだよね
離れていっても
その道中で
終末で
歳月を
重ねていく際にも
あなたは
俺なんかのために
泣いたりするんだ
この手で
抱きしめても
キスをしても
セックスをしても
辿り着けない幸せ
報われない未来
脳裡に焼きついて
離れない
一定時間
満たされたってね
救われないのは決定事項
さだめを覆す
力もなく
それでも
大好きな人たちの
ことばかり想って
我が身 削るきみを
やすらかなねむりに
いざなって
ぼくはあとをおわずに
そのつみを
せっせとつぐなっていく
それがいちばん
ましなせんたく
かもね
寝息を立ててる
きみの耳には
もう届かない
謝るのは
こっちの方だったのに
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地球の裏側にいる
わたしの隣にいた
きみがいてもいなくても
昨日とあまり
変わらない今日だった
誰かにとっての
きみにとっての
わたしもたぶん
そうなんだろう
誰かにとっては
めまぐるしくかわる毎日も
誰かにとっては
かわりばえのしない今日で
明日もたぶん
そうなんだろう
それって
どうなんだろう
それって
ちょっと
寂しいような
だから
新しい朝には
きみのことを
考えてみよう
地球の裏側にいる
わたしの隣にいた
きみのことを
ほんの少しだけでも
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もしも
あなたが
Aだったなら
気にもとめて
なかっただろう
もしも
あなたが
Bだったなら
そこまで気にする
こともなかった
もしも
あなたが
Cだったなら
少しは気になって
いたかもしれない
もしも
あなたが
Dだったなら
触らせてよと
言っていたかも
もしも
あなたが
Eだったなら
何も言わずに
もんでいただろう
もしも
あなたが
Fだったなら
嫌がるまで
両手でもみもみ
もしも
あなたが
Gだったなら
俺は
もう
もしも
あなたが
Hだったなら
俺の
気分も
もしも
あなたが
Iだったなら
迷わず
愛すぜ!
嗚呼
俺を惑わす
3年J組
ふとしくんの
oppai
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針のない時計は
さらに正しく
確かな時を刻み
にんげんの
根幹を揺るがして
正気を保てなくする
ぼくらがこれからも
まともでいられたなら
うまくいっていたのかも
きみの内側
自分自身でも
よくわからない理由で
波打つ感情
二人の行き先を
左右するクセに
未来を暗示
してはくれない
楽しかったことも
嬉しかったことも
辛さ苦しさに
のまれてやられ
安らかに眠ろうとする
ききたくないよ
もう
迫ってくるような
針のない時計のおと
だから
必要なのは
処方箋でも
暖かい家庭でも
大切なひとでもなくて
ただ
落ち着いてしにたい
陽気な歌を聴けば
テンションだって
高くなる
それは
ぼくらによく似た
空気のにんぎょう
だったけど
何を考えているのか
わかりたい
ワケじゃなくて
知りたくもない
こころを
打ち消したいんだ
それだけです
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自分自身の
身体の一部を
嫌ったって
ね
形を変えたり
取り除ける部分であれば
いくらでも
なんでもするけれど
こればっかりは
どうにもならない
メスの入る余地の
ない箇所にある
それ
まともに見ることも
目をそらすこともできず
曖昧な視線
送り続けてる
生まれてから
今までの間に何度
いやな気分になったろう
数えきれない
数えたくもないくらい
大嫌いだ
大嫌いだった
それだけなら悪かった
けれど
それだけじゃなかった
から
なんだか
どうでもよくなかった
右の目も
おかしいんだってさ
笑うしかないけれど
本当は
誰にも
笑われたくはなかった
なにも
見ていなかった
なんにも
見えていなかった
いまも
素直になって
向き合えずにいる
それでも離せない
胸から手
瞑ると見える
こころの目
露知らず
うつつに夢見て
奪われる
目とこころ