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高級スプーン似の部屋  〜 投稿順表示 〜


[357] みつけてほしい
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叩きつけたくなる
表に出せない裏の裏
今日も言えなくて
ふい と顔を背けた

2011/08/29 (Mon)

[358] したくなったら
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したくなったら
いつでもします

そんな女も
仕事もなくて
いくつ
課題をこなそうが
いくつ
試練を乗り越えようが
追ってくるのは
締切ばかり

繋いでいる手の先に
いるのは自分だから
手放せばすべて終わる

だったらいいのに
終わらない
余計なものばかり
背負い込んで
背負い込んだ
つもりになって
腰が透ける
痛めた心は
愚痴しか言わない

したくなったら
いつでもいきます

そんな女も人生も
出会ったからって
過ぎ去っていくだけ

明日また明日
明後日明明後日
明けない日はないが
いつまで経っても
今日はしない

したくなったら
したくなったら

2011/09/18 (Sun)

[359] 夢呼吸シンドロウム
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汚れたいけど
汚されたくない
空中は怖いから
浮遊したくない
だけど地に足
つけたくない
綺麗じゃない
所詮すべては綺麗事
わかってはいる
わかったつもり
わかっていない
どこにもいないと
言いながら
ここではないどこか
探してる
知らない
知りたくもない

知りたい
綺麗になりたい
でも
本当の望みは
ミキサーの中
あなたと一緒に入りたい
スイッチを押す運命
ぐちゃぐちゃに
一体になれば
人の目なんて
気にしなくても
息を吸える
ひとりでいても
苦しくない
どんなときでも
息を

2011/09/19 (Mon)

[360] 拝啓バックグラウンド
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目の前で君が笑ってる

理由がわからない

君の後ろには道がある

地平線の向こう側

忘れてしまった事柄も

君の起こりまで続いてる



穏やかな曲

月の裏側から

手の届かない背中へ

後ろを見れば至る

いつかのスタートライン


目の前で君が泣いてる

理由がわかった気がした

君の後ろにある道を

踵を返して歩く君と

地平線の向こう側まで

手を繋いで歩く僕にも

わかった気がした


君の起こる原因に

関与していく僕の

後ろにある道から

ここまで辿ってきた歩み

これからへと続く未知に

二人で笑ってたいな

2011/10/11 (Tue)

[361] 人類滅亡からの翌日。
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くだらねえなと哭き捨てたのち、乾いた木の枝に火を着けた。

人類が猿の類似品だった頃から、何度も何度も世界は終わっていて。

そこに希望を見いだしたのはいつも自分、明かりを灯すのはいつも自分だった。

絶えず望みを絶やす空っぽ真空の頭に光を望むのなら心、心を拾って己の力で包み込めばいい。

温もりが伝われば、それは銀河の種となって新たな世界を生み出すんだ。

裏表のない孤独感。

それでも、あなたがいるのなら。

あなた自身の手で掴み取ればいい。

望むだけでは手に入らない、どんな光だって産み出せる。

誰にも見つからずに目の前に在り続けるであろう、不可思議な不可視がやがて、人知れず消失しても。

人類が滅亡しても、すぐにでもまた始まるんだ。


心を持て。

2011/10/28 (Fri)

[362] 切り裂きカーブ
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幸せになるだけが
しあわせじゃない

そう言って笑う君が
泣いているから笑えない

冗談でも真実でも

2011/10/29 (Sat)

[363] 途切れないわたし
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精一杯の死にたいも
思うだけなら
塵にもならず
言葉にしたって
知れている

どれだけ
生きたいと願っても
明日になるまで
今日を過ごしても
叶うかどうか
応答なしの状態が
いつまでも
いつまでも

解けない問題が
山積みらしく
わたしの生死まで
一向に
到着しそうにない

だから今も生きている

途中経過に頭を抱え
綻び軌跡
滅びへと
わがみちをゆく

2011/11/01 (Tue)

[364] めかぶにおかぶをうばわれた
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始業式
最初が肝心
決めたぜビシッと
リーゼント
俺様得意の
リーゼント
弱パンチ弱キック
からの
リーゼント
今日から俺はやってやる

なのに
それなのに
アイツはやりやがった
ぬるりぬるぬる
リーゼント
ビシッと決めない
ぬるリーゼント

こんちくしょうめ
真似された
しかも流行りの
ぬるカワ路線
軟弱なヤツめ

俺は一匹狼リーゼント
だけど
子分にもてはやされる

アイツはモテモテ
女にばかり
こんちくしょうめ
俺だって
弟子は取らない
彼女が欲しい
なのに
それなのに
気付けば野郎共ばかり

こんちくしょうめ
みんな束ねて茹でて
ふにゃふにゃにして
ぬるぬるにしてやりたい
それより俺が
ぬるぬるしたい
ぬるりぬるぬる
ぬるリーゼント
アイツはあの子と
付き合った

なのに
それなのに
ビシッと決めなきゃ
いけないのだぜ
涙はサングラスに隠せ

アイツはぬるぬる
あの子とぬるぬる
あン嗚呼ア〜ン
助けてぬるえも〜ん!
しかし
来るのはこだまばかり

流れた涙は裏地へ隠せ
やがて滝になり
実らぬ恋昇り
龍となり天へ

駆け抜けろ青い春
明け暮れろ暴れん坊少年
俺はリーゼント
得意のリーゼント
熱めのお湯が大好きさ
ビリビリ
電気風呂にだって
我慢をすれば入れる男

めかぶにお株
奪われようとも
今日も明日もやってやる

ぬるぬる野郎はABC
Iより先にHをしようが
関係ないぜ

俺が最後に決めてやるZ

ふんふふ〜ん
ふんふ〜ん



ひ〜ん

2011/11/03 (Thu)

[365] ○えいう○えお○お
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おはよう
ありがとう
ごめんなさい

挨拶は大事だよって
笑っていつも叱るから

心臓に纏う脂肪から
ぴょこんと立った
ささくれを

ちぎるっ
ちぎるっ

さよなら
またね
いただきます

挨拶は大事だよって
地団駄踏んで笑うから

子供を守る母猫の
小粋な背な毛を
夜な夜なね

むしるっ
むしるっ

さようなら
さようなら
さようなら

挨拶は大事だよって
言っていたのに落とし穴

魔術師消えた
地球の果てへ
だからブラジル
これでもかって豆を

いるっ
いるっ

ありがとう
ありがとう
ありがとう

これにて一件
カムチャッカ
残りを探しに
行ってきます




ごちそうさまでした

2011/11/04 (Fri)

[366] 籠る幽体
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出かける理由は
数あれど
この部屋に
止まる理由は
無きにしも
ゆらゆら迷う

亡きものは
あの夜を漂う

覗いていたのに
視線を感じた
シフトする恐怖に
たまらず
ふっ
        と
旅立ちたくなるも
呼ばれた気がして
うまく狂えず
我に戻る

背中のチャックは
空いたまま
宙ぶらりんの自分を俯瞰
始終浮遊の
保証がなければ
ままよと崩壊

いつ戻ってきても
いいように
頼まれてもいない
お留守番
隣の部屋は今も奇麗

他にやること
山ほどあれど
この部屋に止まる理由は
たったのひとつ
それは秘密

2011/11/05 (Sat)
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