詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
あっと
いっと
えっと
おっと
かっと
きっと
決闘
さっと
しっと
すっと
せっと
そっと
ちっとも
とっとと
納豆
にっと
ぬっと
ねっと
のっと
はっと
ひっと
ふっと
ほっと
まっと
みっと
むっと
めっと
もっと
やっと
よっと
わっと
を
ん
がっと
ぐっと
げっと
神
ざっと
じっと
ずっと
ぜっと
ぞっと
だっと
どっと
ばっと
びっと
ぶっと
べっと
没頭
ぱっと
ぴっと
ぷっと
ぺっと
ぽっと
きゃっと
きゅっと
しゃっと
しゅっと
しょっと
ちゃっと
ちょっと
にゅっと
ひゃっと
ひゅっと
火男
耳元で囁かれるなら
どれがいい?
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ぼくが何もしなかった日
ちきゅうが寝転んで
たいようは大あくび
すずめはとても静かで
ねこはいぬで丸くなる
ぼくが何もしなかった日
くるまはサーフィンをし
ふねはワンダーフォーゲル
ひこうきはくもとお昼寝
せんしゃは友達と遊ぶ
ぼくが何もしなかった日
せかいは活き活きとして
ゆめは笑っていて
きぼうは泥んこで
よるは好きだと言う
ぼくが何もしなかった日
いきている今も昔も
むだだと思ったのに
うそは優しくて
みんなが幸せそうで
こころは癒されて
ぼくはきみで
きみはいない
だれもいない
ひとりもいない
いない
なにもない
ない
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お前を復活させる呪文
思い出を頼りに
唱えてみたけど
喚びに逝った言霊は
反響となって
首を横に振る
何度唱えても
結果は同じで
お前を収穫できずに
冬を迎え
世間は忙しなく
浮かれている
足どりを合わせるように
僕は
未踏の明日へ
少し立ち止まり
振り返ると
そこにいたのは
お前じゃない
過ぎ去りし日々
記憶の波を
掻き分けて進んでも
残念なエンカウント
遭遇するのは別の何か
お前を復活させる呪文
思い出を頼りに
唱えてみるけど
出現しない
尻尾も掴めない
そもそも
アイツに尻尾なんか
あったっけ?
神がいるなら
お手のものだよ
現実の改竄
楽しかったのは
フィクションで
はじめから
宇宙は
産まれていなかった
と
しても
心は信じて疑わない
復活しないのは
呪文を
間違えて覚えたからだと
いつの日にか
遠くて近い将来に
お前はひょっこり
颯爽と
呼んでもいないのに
目の前に現れ
皆を煙に巻くのだろう
痛いなって笑ってよ
って
言ったら
別の何かに笑われた
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いっきょしゅ
いっとうそくと
打ったソバから
「一挙手一投足!」と
すぐさま
変換されるような衝撃が
びびびびびっ!
と
走る!
蹴る!
殴る!
僕
の
頭
を
なんだこれは?
なんなんだきみは!
白身じゃないし
赤身でもない
きみは玉子でもないし
マグロでもないし
ここからじゃ見えない
きみの手で紡がれた
これはなんだ?
見ても
聞いても
触っても
嗅いでも
噛んでも
飲み込んでも
はじめてすぎて
うぁきゃりゃみゃしぇん
なんだこれは?
なんなんだきみは!
あ
失礼
わたしの名前は、
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代わり映えのしない
真夜中に
あの頃と変わらない
空虚を患って
ケータイに向かい
文字を打っている
いつまでも
ぽっかりと空いた穴
塞がることはなく
埋めることもなく
この時間になると
思い出したかのように
空虚を患って
文字を打っている
早く寝ないと
この文字を遺しても
明日に疲れが残るだけ
わかっているのに
利かない親指
あの頃と変わらない
真夜中に
代わり映えのしない
空虚を患って
ケータイに向かい
文字を打っている
喜びはないけれど
他にはないこの場所で
一匙の を描いて
眠りにつくまで
うつろなままで
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夕焼け野原にゆれる
ススキのような
ふにゃふにゃ死体の
彼と一緒に
まどろみどろんと
消えてしまえたら
生きていても
死んでしまっても
明日がやってきて
お早うと笑うの
彼と一緒に
ふにゃふにゃしたいの
朝焼け野原にもゆれる
ススキのように
まどろみにゃふんと
笑えたら
温もりがありますように
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道行く人と
目と目が出会えば
不自然に視線を
右上にズラす
あなたには不幸で
いてほしい
落ちる心を
キャンパスに晒して
嘆き悲しみ
自らを虐げ
昏い色を重ねるその姿
何も言わずに遠くから
眺めてたいな
いつまでもいつまでも
醜悪と言われても
あなたには不幸で
あってほしい
付け加えられた
謝罪の言葉は
言い訳にしかならない
だろう
私は何も
しないから
いつまでも不幸なままで
いて下さい
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時間にも
心にも余裕がなくなると
決まって
きみを思い出すんだ
弾けず
浮かぶだけ
の無数の泡
乱暴にすくっては
ケータイと鼻の先に
向かって投げつける
ウィンナ・コーヒー
指先でかき混ぜる
けれども溶けない
ただ
混ざらない白と黒の
温度を感じ
ているようで
別に何とも思わない
嘘も少々
あと少し
待ったら完成かな
時間にも
心にも余裕がなくなると
決まって
きみを想い描くんだ
はじめまして
さようなら
何も変わらないようで
注いで飲めば
わたしがどんどん
冴えてくる
だから今日が過ぎても
眠れないんだねきっと