詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
市長の名前も
知らない彼は
この街を
好きだと言った
とても真っ直ぐに
ズレていく
どんどんどんどん
自分を折らなきゃ
交われないなら
いっそ
関わらないでおこう
市長は彼の名前を
知らなかった
夕方
ニュースで
その事件を知るまでは
彼がどこで
道を
誤ってしまったのか
簡単に
謝ってしまった市長は
知らない
自らの首を吊って
終えたから
人生を
最後まで
歪んだまま
ジグザグに進んでいった
市長の知らない
彼のこれからは
彼自身も知らず
とにかく真っ直ぐに
ズレていくのであった
好きな街を離れても
変わらずに好きだと
彼は言った
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