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高級スプーン似の部屋


[247] また走り出す
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

自分の意思とは
無関係に立たされた
スタートライン

呼吸を整える間もなく
用意

どんっ

戸惑いながらも走るけど
計画も
努力もしていないから
ペース配分を間違えて

気付けば最後尾

ゴールする頃には
夕日も暮れていて
選手も観客も
誰も居ないんじゃないか

それでも
走る意味はあるのか

レースの途中に
歩みを止めて
その場にうずくまる

後戻りできない
けれど
今から走っても
一位にはなれない

リタイアしよう
それがいい

本気で思っているのか

本気で思っているから
反省できずに
後悔ばかり

もっと前から
準備しておけば
こんなことには
ならなかったのに
今さら何を

生まれる前から
走り出せたら

ムチャクチャなことを
言っては

寝転んで
起き上がらない

朝になるまでは

2010/07/16 (Fri)

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