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高級スプーン似の部屋


[340] メンタル指導室
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

しんこうに没頭
ひきこもりの中年が
指導室に連行されて
母親は首を吊った

働きざかりを疾うに過ぎた
お父さんは言った

「これは何かの
 罰ゲームですか?」

好きでもない女に
金を掴ませて
孕ませないで店を出た

それは精子の無駄遣い
そんなんで
生気を養えるわけもなく

手元にあるのは
帰りの切符と小銭
それから知らない罪悪感

私に試練を与えても
部屋から一歩も出ませんよ

身内に犯されたってねえ
明日があるさと
世界は希望に満ちていて

実際 朝になると
雀がチュンチュン
嘆くのです

公園の砂山
トンネル掘ったら
くずれてしまった
地球の底へと手を入れて
掴んだものは犬のフン

素顔だけが取り柄の
それこそがすべての
あなたが化粧をするのに
消費した時間を
他のことに使えたなら

明日のお昼は何にしよう
苦しむ行為が増えるだけ

歩くのすら面倒くさい
赤い夜
雲に隠れて月は見えない

いつまで経っても
終わらない
終わったことにも
傷付かない
ふりを最期まで続け

嘘ばっかりの変な死体
とどめは自分でさす癖に

2011/06/16 (Thu)

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