詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
かかったままのエンジン
公園の脇に停車して
微睡む
砂の上
転がる玉は赤に白
身を置く場所に
困ることはないのか
羽を休める姿も
抜け目なく
背中は広く
人工自然の境目に
爪痕残し
飛び立つ姿に恐怖する
だからわからない
けれども
深い深い暗がり
逃げずに目を凝らせば
くるくる狂い
焦点の合わない脳
至る道は同じと
知ったが最期
寝首は裂かれた袋の中に
左胸の警鐘を聞け
大切にしていないそれ
落としたくなければ
目を合わせるな
覗き込まれても
明後日からは離れるな
コズミックな落とし穴
ぺちょりと
背中に付着する
わらい声
振り向くな
急げ
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