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高級スプーン似の部屋


[383] 悪華は良心を駆逐するのか
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

小説よりも
詩を書くのは簡単で
詩を書くよりも
短歌を詠む方が
それよりも俳句をと
数を減らしていけば
より
易しくなるのだろうか

シンプルに生きれば
幸せが
容易に手に入るとしても
そう
うまくはいかない
重い頭を抱えるばかり

両手が塞がっているから
明るい未来に繋げるため
必要になる荷物が
何一つ持てないし
ああ 苦しい

ない知恵を振り絞って
解決できるほど
単純じゃないよな
冗談でも虚構でもない
冒頭の
小説よりも
詩を書く云々
みたいな考えは
間違いだと気付く

いや
気付いたのか?
はっきりしない奴だな
まったく
呆れて
ものを言うしか出来ない

それでも
正解からは目を背け
血走らせながら探して
生きるしか

頑なに
そう思い込み
余計につらいし
先は未だ暗い

無意味に遠回りを重ね
深刻そうに皺を寄せる
そして
足のつく浅い泥沼の中
相変わらずの
今日を過ごした

まだ痛むのなら
そろそろ止めろよ
          な?


寝言は起きる前に言え

2012/02/08 (Wed)

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