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高級スプーン似の部屋


[412] 窓から落ちない場合
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

繋いだ手を離しても
崖からは落ちない
いかにも安全な状況に
安心しきって
緩めていたんだ

ふとした拍子に
転がるカメラ
空を仰げば開いた窓が
傷ひとつない壁は
凹凸のない崖に変化して
離れた手と手
玄関口からさようなら

赤い命綱
見方ひとつで
すぐに千切れる
こんなにも脆いとは

手繰り寄せ
かちりと
握っておけよなあ
指導員は居ないもの
独学では届かなかった
未熟者ども
落ちていったのはどちら

きみは星になって消えた

2012/06/09 (Sat)

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