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高級スプーン似の部屋


[439] とべないイカロス
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愛され上手な彼女の顔に
泥を塗りたくりたくなる
ような初期衝動
ポケットティッシュで
包み込む
広げれば広がる夢のあと
白濁色の世界地図

きみに触れる手はないが
ぼくを慰める手ならある
ただし
石鹸でいくら洗っても
アルコールを吹き掛けても
消えない罪悪感
ついて回る
非生産的な輪廻

とびたい
とびたい
欲求の要求から
寸前で手を離し
気持ち良く
とべない
とばさない

彼女は太陽
輝く笑顔に魅力され
空高く舞い上がりたい
近付くほどに
溶けてしまいそうな
熱を所望

普段は明るい
きみからの拒絶があれば
地上へまっ逆さま
耐えきれずに
死んでしまうだろう
だから

今日もティッシュの中
頭からすっぽり被って
漏らす欲望

大切な人
事故に遇わせるその前に
ばかとリビドーの使い道
これでも
考えてはいるんだよ



kikaku2012太陽事故手落下

2012/09/04 (Tue)

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