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高級スプーン似の部屋


[512] シニカル少女とくちゃおじさん
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

夢がないと言って
部屋の隅に隠れる少女に
差し伸べる手は
何色か?

完成形を目指して
未完成であり続ける幸福
噛みしめている
とっくに味はない

そこで満足すれば
嗚咽が止まらなくなりそうで
いやだな

空っぽの胸
吐き出すものなど
ありゃしない
それこそ泡沫の
いいや
何でもない

大人びた少女が成熟し
真の大人になった時
味のない夢を
くちゃくちゃ言わす
おじさんを見て毒突く

「アンタ、それでも大人かよ」

想像するだけで怖くなり
部屋の隅に必死こいて隠れてる

震える尻だけが見えていて
とても滑稽
笑えはしないが



2014/07/16 (Wed)

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