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高級スプーン似の部屋


[520] 驕る半身欲
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

中毒にもなる
人との繋がりは
毎日のように
距離を置きたくもなる

両手に余る
人々との関係は
上下左右
縦横無尽に拡がって
八方塞がり
雁字搦めの蜘蛛の餌

その癖
円網の糸を切る手のように
突然の抗えぬ力に弱く
あらゆるルールが乗っ取った
この人間社会に裁かれて
脆くも崩れ去る人間関係よ
縋りついても
濡れ手で粟
切り離されれば塵芥

馬鹿野郎
死んでしまえ
全部お前らが悪いんだ
糞が
最低だ
最悪だ
汚いな
どうしてこんなことに
なんであんなこと
もう嫌だ
消したい
消えてなくなりたい
拭えない感情だけが残って
みじめ

とても寂しい

独りになって
はじめて気付く
自分探しの終着点はここだ
私の半身は
うまれる前から
この地球に浸かっている

この世界こそが私の半身だったのだと

2014/10/17 (Fri)

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