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高級スプーン似の部屋


[96] 余力
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

あとで使うから

残した余力
結局使わず
どこかへやった

頭の中を
整理していると
出てきたのは
カビの生えた余力

まさか
こんな風になるとは
予想通りにも程がある

今更なのに
人目を気にして
見つからないように
ポケットに
余力を隠した

捨てるに捨てられないし
他に食べるものもないし
自分に言い訳しながら
何をする気だ

とぼけるなよ
理解ってるくせに


誰も見ていない
今だ


カビの生えた余力
食べて生きている
不満をぽろぽろ
こぼしながら

生きている

2008/06/09 (Mon)

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