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Albinoの部屋


[5] 風詠
詩人:Albino [投票][編集]

哀しいキオクは星空へ
寂しいオモイは宵の海へ

暗闇の中
必死にナニカを掴もうとするこの手は
果たして何を掴める?

迷いながら
ドコカへ踏み出すこの足は
果たして何処へ辿り着ける?

幾つもの朝を迎え
幾つもの夜を送り
幾重にも時を重ね
私の感じて来たモノは
そんなに淡いモノだった?

静寂の中
研ぎ澄ましキク耳は果たしてどんな音が聴こえる?

戸惑いながら
ヒラカレタその眼は果たして何を映すコトが出来る?

幾度も廻る季節と
幾度も変わる空
幾重にも時を重ね
私が渡って来た時は
そんなに小さなトキだった?

幾重にも重ねた時
幾重にも積もったオモイ
幾重にも積み上げられたキオク
世界は廻り続ける
私は廻り続ける

哀しいキオクは星空へ
寂しいオモイは海原へ
幾重にも重ねる出会いと別れ
暖かいキオクは太陽に
優しいオモイは月光に

花を降らせながら
鈴を鳴らしながら
穂を揺らしながら
雪花を舞わせながら

暖かいキオクは太陽に
優しいオモイは月光に

ココロを吹かせ廻り続け
オモイを吹かせ巡り続ける

2007/06/27 (Wed)

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