『人の可視性に関する知見の件(クダリ)』
情報化した世界の変質を遂げた共同体では、
発信しないものは存在していられない。
智民(ネチズン)は限りなく不可視に近く、
誰にも気付かれず、誰にも気付かず、
その多くは霊のように其処此処を徒(ただ)浮浪するばかり。
辮(アム)の街は無人で、人は究極的に独りで、
他者の痕跡ばかり辿り本人とは必ず入れ違う。
存在は嘗て無く意図的で、
インターネットでの沈黙とは、即ち消滅であり、
社会的消滅とは即ち恐怖である。
智民よ恐れよ、書き綴れ。
2010/05/04 (Tue)