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浦覇の部屋


[81] 倒錯ドライブ
詩人:浦覇 [投票][編集]


車の助手席


君の白い指に映える
赤いマニキュア


癖の様に自らの指を食み
陶酔の目で空を見詰める君は


あまりに幼く
それでいて官能的だから


君を見てしまわぬよう
視線を必死に逸らす自分の姿が

余りに滑稽。




君を気兼ねする僕とは裏腹に

まるで上の空な君



僕の視線に気づいて欲しいような…
欲しくないような…




そんな葛藤で





赤信号の度に


調子外れの鼻歌を歌いながら
車のハンドルを打楽器に見立て


コツン コツンと鳴らすけど




それを知ってか知らずか

悪戯そうな顔で
微笑む君は


また僕を混乱させる。







嗚呼、



こんなドライブ

早く終わってしまえばいい。



2012/02/29 (Wed)

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