「じゃあ、また」

で別れた僕らの道は

もう交わる事は無いだろう

君は進み

僕は止まった

「じゃあ、また」

の続きは

紡がれる事すら

許されなかった

雪が降る　雪が降る

全てを染める

雪が降る

大地も　空も　海をも　全て

白く染める

雪が降る


されど春には

白は消え失せ

のせた想いは

全て消え失せ


雪が降る　雪が降る

全てを染める

雪が降る

体を引き裂いて

心を切り裂いて

それでもまだ

諦めきれずに

追い続けるんだ

老い続けるんだ

日常に塗れた世界で

笑い方は覚えていますか？

感情が乏しい世界で

泣き方は忘れていませんか？

我らの死は


揺らぐ炎に導かれ

佇む大地に誘われ

吹き荒ぶ風に呼応する


だから

それらは美しい

夕暮れの赤に染まろうか。

大空の青に染まろうか。

草原の緑に染まろうか。

虹の七色に染まろうか。

誰も傷付かない人生など

誰にも送れないのだから

全てを救えるミライなど

何処にも無いのだから

傷付く事が

救われない事が

きっと

この先の

何かに繋がる

その白猫に言わせれば、
ヒトは少し変わっているらしい。

嘘を吐いて、
疑惑を持って、
何かを祈って、
夢を見て。


その白猫に言わせれば、
ヒトは少し変わっていて、
コトバはとても、恐ろしいらしい。

暗闇に目を凝らしてごらん

違う世界が見えるだろう？

静寂に耳を澄ましてごらん

不思議な音が聞こえるだろう？

けれどその先へは

行ってはならない

この世界を

超えてはならない

我らは空を仰ぎ見て

雲の流れにしがみつき

遥か彼方の月光を浴びて

理想と現実をその目に写す