詩人:メルキオール | [投票][編集] |
約束したのに
約束したのに
昨日、電話はこなかった
来るんだよね
来るんだよね
今日こそ、私のもとに
寒くて、寒くて
どうしようもない夜
待ちわびて、待ちわびて
震えたこの身を暖めて
まだ電話はこない
早く予定をきかせてよ
何度電話をかけたって
受話器からは機械的な声
わかっていても不安で
携帯電話が離せない
お願い、ヤ〇ダ電機
頼むよ、ヤ〇ダ電機
気が狂ってしまいそう
早く予定を教えてよ
エアコンの配送時間
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絶望的な毎日を
僕達は生きています
死ぬまで続く暇潰しを
楽しむ為に生きています
携帯小説
主人公がすぐに死ぬ
流行りの音楽
自分勝手な恋の歌
ナルシズム映画
自慰行為で金を取る
議員選挙
他者を蹴り落とす後援会
『許されない公務放棄、議員報酬返上を!―市民の怒り―』
でってゆう。
それって本当に楽しいの?
それって本当に必要なの?
気付けば隣で罵り合い
逢いたくて震えていた、
モテかわスリムが薬で死んだ
欝になるくらい下らない日常
寒気がする程素晴らしい音楽は、君の斜め後ろで踏み潰されてる
つまらないものばかり拾い上げていたら
許容量なんてすぐに越えてしまう
ゾクゾクする程胸が高鳴るそんな出会いを
僕はいつだって探している
絶望的な毎日を
僕達は生きています
死ぬまで続く暇潰しを
楽しむ為に生きています
理想的な死を迎えるために生きてゆくことが
そのまんま生きる意味になるんじゃないの
とか思った
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笑い声は絶え間なく
無邪気な冷たさ
捕まえて縛り付けて
永遠に君に夢中
黒髪絡みつく
しなやかな白い脚
伸ばした指先
絶望を知る黒い瞳
君は真っ白で
真っ白なまま土の中
悩ましい唇に紛糾
罵詈雑言の誘惑
儚く美しい君を
閉じ込めた狭い庭
時間を止めたまま
日陰に咲く美しい腕
足音、笑い声、小さな手
誘惑、微笑み、冷たい手
永遠を閉じ込めた
白いワンピース
笑い声は絶え間なく
今日も僕を惑わせる
冷たく拙い誘惑が
今日も僕を狂わせる
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綺麗すぎて怖いよねぇ
現実味なくて寒いよねぇ
記憶なんて粗大ゴミ
捨てられなくて嫌んなる
だからさぁ
表面撫でて安心したふり
死んだように生きて
ただ二酸化炭素吐くだけ
元々正気じゃないから
狂ったふりすらできないぜ
問題ないよ
些細な出来事だ
卑怯なのは遺伝だろ
鏡見つめて唾を吐く
バカみたいだねぇ
それ俺だ
もう、そう
終わってんだその話
バカみたいに笑ってるうちに
終わってんだよ、それ
劣等感とかさぁ
持っても仕方ないだろ
元々抱くほどご立派な
感情なんてないんだよ
ほら、そろそろ始まる
始まっちゃうよ
人生ってやつが
ほら、逆に終わるか
終わっちゃうのか?
人生ってやつが
失敗したって思っても
戻れないよねぇ
遅いよねぇ、もう
くだらないねぇ
貴方に見せても
何を見せても
しょうがないよねぇ
期待は空回り
不幸の連鎖に首突っ込ませて
貴方を巻き込みたくないとか
つまんないこと言ってないで
バカなふりして笑っとけ
わかってるのにねぇ
泣かないでよねぇ悲しまないでよねぇ痛いのは僕のせいだから苦しいのは僕だけでいい
なんてねぇ
演じてんだろ、そんなの
ドラマチックやりたいなら
よそでやれ
そんなの
そんな言葉
信じられないねぇ
信じねぇよ
笑っちゃうねぇ
涙でちゃうねぇ
嘘だって言えよ
妄想、何が?
もう、そう、誰が?
俺か?
本当にこいつは俺なのか?
俺だ
そう、俺だ
バカみたいだねぇ
俺だよねぇ
優しい貴方を探すけど
いつも見つからないって
バカだねぇ、それ、俺だ。
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悲しみなどではなく、
空しさ故に
無闇に他人を傷つけた
真っ青な手の平
あなたにだけは
綺麗でいて欲しくて
穢れの落ちぬ心で
触れることを躊躇いました
なのに
いつの頃から私、
あなたを諦めたのでしょう
それはいつもの、
悪い癖。
手の内を見せることで
許しを求めていた
無様な手口。
わかっているのに
目に映る暗い世界
終わりしかない
暗い世界
私の世界観、思考が
人に嫌悪感を抱かせる事
知ってしまったのは
15の頃で
それからは極力何も、
何も語らず
心鬱いで空ろに
生きてきたわけですが
なかなかどうして
うまくいかない
どこか、緩んでしまう
せめて今度だけはと
言葉を飲んでみても
心がゆらゆら揺らぎます
何も語らないわりに
急に表情を崩す私に
あなたは、
戸惑いを覚える、当然。
だけどもう
否、だからもう
私は
あなたを諦めてしまった
何故かと聞かれても
わからないと答えます。
悲しい
悲しい涙は、
どうにも出ないのです
悪い癖です、
ごめんなさい
あなたに
何の期待もしていません
ただ肌の表面を
さらりと撫でるだけ。
それが全てだと知り、
あなたを諦めてしまった
只それだけの事なのです。
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手首切りたかったんだ
ついさっきまで
自分のくだらなさに
気付いちゃったから
だけどさぁ
その行為自体が
くだらないってことに
気付いて笑っちゃった
無気力が治らない
笑顔作っても
目が笑わない
最近誤字脱字が酷い
ひらがなさえも
簡単に間違える
普通の人が
普通にこなす事に
やけに集中力がいる
呆れた顔で
覗き込まれるのが
たまらなく怖い
真面目にやんなきゃ
すぐに駄目になる
真面目にやっても
すぐに駄目になる
期待されても
何も出来ないから
そんな目で僕を見ないで
酒飲んで忘れよう
正しいのか
正しくないのかなんて
結局誰かが決めたことだし
明日晴れたら洗濯しよう
汚して洗って繰り返す
手首切るのも
洗濯するのも
同じ繰り返しなら
痛くないほうがいい
どうせ死なないんだ
生きないだけで
そんなら、
痛くないほうがいい
手首切りたかったんだ
ついさっきまで
自分に呆れちゃって
全てに飽きちゃって
あんまりにも暇すぎて
さぁ
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ごろごろ。
ごろん
寝転がる
不安が消えた時に
幸せもなくなるのなら
ずっとこのまま
ごろごろ。
ごろん
寝転んでいたい
気付かない、
いつまでも
気付きたくない、
これからも
ごろごろ。
ごろん
ねぇ、あたしのこと
好き?
ごろごろ。
ごろん
聞こえない
もう不安なんて
どこにもないのに
その意味を考えるのが
とても
怖いから
鬱陶しく伸びた前髪を弄りながら
ごろごろ。
冷たい床に頬くっつけて笑う
ごろん
明日も
明後日も
この心の中を
不安でいっぱいにするの
覚めない夢を
見続ける為に
ごろごろ。
ごろん
寝転がる
ねぇねぇ、
あたしのこと、
好き?
誰もいない部屋に、
また一つ、
なんか落ちた
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このままで、
曖昧なままでいようよ
キスはしないで
愛しているから偽って
失いたくないから誤魔化した
好きだなんて、
愛してるなんて
言わないで
信じてほしいから紳士のまま
傍にいたいから理解者を演じた
手は繋がないでおこう
僕らはきっと
恋人同士にはなれないから
君が見つめるその男は
僕によく似た赤の他人
偽り者の道化師に
真実の愛は勿体ない
愛しているなんて
言わないでくれよ
頼むから
理想を演じた男が一人
滑稽な結末を見せた
午前2時、
月などなく。
彼女の幸せを想いながら
今日も自分の過去を踏む
記憶の片隅に
消えない火が点いたなら
後はこのまま
孤独に燃え尽きるだけ
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ごめんなさい
私はどう頑張っても、ただの猫なのです
癒してあげることは
できるけれど
いつでもあなたは
寝不足気味ね
あなたの隣は
とても気持ちいいけど
そろそろ、お別れです
何故ならあなたは
猫アレルギー
精神的に、現実的に
猫アレルギー
あなたは私が好きで
私もあなたのことが
大好きなわけですが
あなたがぜいぜいと
苦しそうに息をする度に
私も苦しくなるのです
ありがとうね
無理してくれて
にゃあおと一声
かわいくないたならば
それでもう、さよならです
優しく撫でてくれたことや
胸におでこを押しつけて甘えた夜を
ずっと忘れないでしょう
あなたが今以上に
苦しくなる前に
消えてあげることにします
あなたは
そっちの世界に戻って
幸せに生きてください
心配しなくても大丈夫
私は可愛い猫だから
とことこ歩いてにゃあおとなけば、
すぐに新しい恋人が
私を抱き上げてくれるでしょう
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現実と夢との狭間に
青い傷痕
見分けがつくようにって
切り裂くように線を引いた
最近はよく眠れるのって
君の電話に
調子がいいよと笑う僕
嘘が上手になった
失ったあの瞬間の
大きな衝撃を
思い出すのが怖いから
鏡の前で悲しく笑うんだ
だけど頬は冷たく
感傷を零すから
両手では抱えきれない
痛みが心に宿る
踏み切りの向こうの世界
誰かの夢の形
追い掛けたあの背中は
今じゃもう見当たらない
瞬きもせず見つめていた
15の僕の瞳に
焼き付いたはずの映像は
断片的な記憶に変わる
冬の息は白く
切なさを残すから
握りしめた手の優しさを
跡形もなく奪った
何故に心は脆くて
思い出は儚いの
涙で全て誤魔化すような
ズルさを僕ら、持ってた
ポケットの中に
詰め込んだ感情が
溢れて、流れだした
少しも綺麗じゃない
旋律を奏でている、
耳障り
自由を嫌う理由は
いつも悲しみを伴う
持て余す時間の分だけ
ただ無様に立ち尽くす
意味さえもてずに
いつも
知らないふりをしていた
低くうなる空に
重い雲が垂れ込めても
そこから見える未来は
幸せな色ですか
吐き出すように叫んで
泣いてるみたいに笑った
優しさを知ったあの瞬間に
僕らは、明日を諦めた