詩人:暁の空 | [投票][編集] |
もう何にも無いと思っていたのに
あの曲を聞いた途端
鮮明に記憶の中に残っていた事を知った
駅のホームで掴んだ君の腕
話そうと思った台詞は出て来ない
「頭の中が真っ白になる」
その感覚もまだ忘れていない
必死で分かり合おうとした
それでも君の言葉や態度、口調…そんな些細な事一つ一つに傷つき
想いは冷めていった
「それだけの想いだった」
自分に言い聞かせ
沈黙の中で傷口を舐める
次の駅で出来たばかりの傷を抱えながら電車を降りようとした時
「じゃあまた明日」機械のように君は言う
人込みに一人ドアの前で立ち尽くし君を見た
伝えたいことがあったんだ
突然鳴り響く発車のベル
目の前のドアが閉まる
その時少しホッとした自分がいた
そのまま振り返る事も無く
何も無かったかのように電車を乗り換えた
君の言った明日は来ないって分かってる
電車の中で一人、あの時伝えられなかった言葉を心の中で呟く
「バイバイ」
詩人:暁の空 | [投票][編集] |
嬉しいことがあったんですか?
それなら喜んで下さい
苛立つことがあったんですか?
それなら怒って下さい
哀しいことがあったんですか?
それなら泣いて下さい
楽しいことがあったんですか?
それなら笑って下さい
あなたの一番大切な役目なんですから
詩人:暁の空 | [投票][編集] |
「怖いんだよ
傷つくのは」
些細な事が深く胸に残る
思い出して苦しくなる
そんな自分に嫌気がさし
周りに関心を抱かないよう仮面を被った
多くの人と言葉を交わし
浅い関係しか作らないようになった
でも
「傷つけるくらいなら
傷ついた方が良い」
そんな風に思うようになったのは
君に出会った頃だろうか?