七つ下がりの風通り透かし模様の薄絹に囁(つつめ)く日射がなだらかに滑り・・・・疾(と)うの昔に置いてきぼりのブリキの箱で ひしめく玉が熱の籠った鋪道を走り鳴く蝋石の跡を追う虹色の影を惜しむ間に桑楡(そうゆ)日暮れて帳(とばり)を下ろし爛柯(らんか)の名残も掻き消えて斜陽が煽る草いきれ 彼方の路傍に残された見過ごす程の足跡に切ない笑いが くつつと ひとつ道行き摺りに また ひとつ
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