詩人:夜深 | [投票][編集] |
紺色に染まりゆく空に
手で触れたら一瞬で 真っ黒に変わった
夜の風は
柔らかく涼しく 心の中を見透かしてく
星のような静かな光が
目の奥にあるから
私はそれを見つめる 君の光を見つける
海が歌う声よりも
私の叫ぶ声がうるさくて
鳴り止まない
強い夜風も 強い鼓動も
鳴り止まない
君の光を追いかけて
君の光を見つめていたら
ふと 目が合ったような気がした
魔法のはじまりが
ふわっと溶けて 涙に飛び込んだ
夜に想う世界中の ラブソングは
私の部屋の片隅の ラジオで
流れているよ今
明日も今日と変わらず
目を合わせるだけで
なかなか 心を合わせることが
できないんだろうなっていう かすかな諦めなんて
捨ててしまって
一歩ずつ 一歩ずつでもいいから
踏み出さなくちゃいけない
もし一歩踏み外したって
昨日までの気持ちが
すべて 無駄なわけがないよ
もし一段飛ばしたって
明日からの気持ちが
がらりと 変わってしまうわけじゃないよ
私たちは強く照らし出されている
海を輝かす あの太陽に。
夜を輝かす あの月光に。
砂上の城が崩れたって
また作り直せばいいじゃん
机上の夢が壊れたって
また描きなおせばいいじゃん
ふわりふわり
浮かんで 空飛ぶように
希望の羽根を 少しでも力いっぱいに
羽ばたかせようよ
泣き止まない
強い想いも 強い願いも
泣き止んだ
弱い音たちも もろい恐怖も
空の上にある光を追い続けて
君の光を見つけたから
ふわりと 心が君を求めた
魔法のはじまりが
ふわっと溶けて 勇ましく飛び立った
私たちは強く照らし出されている
海を輝かす あの太陽に。
夜を輝かす あの月光に。
だから 明日からも
舞台に立ち 空へ飛び立ち
歌を だいすきな君の光へと届けたい
詩人:夜深 | [投票][編集] |
青空に すっかり溶けなじむ
飛行機雲が
私と君とを繋ぐ もろい糸
黄色の花びら 陽だまりに揺れる夏
肌を流れ落ちる水滴 蝉が鳴く
海の匂いに身体を包む
砂浜の上のお城にはヤドカリ一匹
まとわりつく鬼胎を捨てて
滑りこんできた期待の殻に閉じこもる
くらげが海に浮かんで
くらげが海を食べるまで
私は君のことがずっと好きでいられるかな
夜空に とっぷり暮れ落ちる
ほうき星が
私と君とを繋ぐ もろい糸
明日色の花火 水だまりに揺らぐ心
夜を吹きさらす風 照らし出された日陰蝶
海の匂いに想いを包む
砂浜の上のお城には私ひとり
君を待つ期待を捨てて
なだれ込んできた歌声に耳を澄ます
くらげが海に浮かんで
くらげが海を食べるまで
私は君のことがずっと好きでいられるかな
海の深さは 海の広さは
はかり知れない
だから 一度落ちてしまうと
どこまで行くのかわからない
恋の深さは 恋の広さは
はかり知れない
だから 一度落ちたとしたら
どこまで行けるかな 泳いでみようか
もぐりこんでみた 夜の海
昨日(かこ)の涙 明日(みらい)の汗が
宝石みたいにきらきら
私の歌に合わせて
魚たちもうきうき踊りだす
人込みの中 かき分けたって
君は見つからないけど
歌い続けて 生き続けてみよう
ねえ今 一番良いところ
サビの前の盛り上がり
そしたら君は無礼にも
私の手を取って
一緒に踊りだすの
さび付いた瞳に恋(まほう)をかければ
君の瞳も 私の瞳も輝きを放つ
さび付いた世界に歌声(まほう)をかければ
花火のように夏が輝きを放つようになる
明日(みらい)に 勢いよく解き放つ
色彩(いろ)取り取りの魔法が
私と君とを繋ぐ 強い糸
詩人:夜深 | [投票][編集] |
朝が今日も
いつも通りに来た
昨日の私ってば何故か、
苛々ばかりだったけど
昨日の私が今の私に
しっかり繋がってるんだとしたら
一日 一日が
今までよりも もっと
大切に思えてくるよね
青空が澄んで
風は少し弱く
白くもには小鳥のグラデーション
歌声は高く高く
空を突き抜けていく
前を向いてたら きっと
幸運だってついてくる
私の限界は私が決める、ものじゃない
限界さえもっと越えて
高く 声を伸ばせば
この声も この歌も
君に届く?
私の未来は私が決める、ものでしょ
ちっぽけな弱気さえ振り捨てられれば
高く 心を伸ばせるはず
この心も この歌も
君に届く?
夜が今日も
いつも通りに来た
静かな星の 微かなきらめきが
明日の幸せと思い上がりとなみだに
「大丈夫だよ」
「すべて今までのことは正しい」って
応援してくれているような気がする
下を向いたら
昨日まで 声がかれるまで歌ってたあのせみの
悲しいむくろが置いてあった
上を向いたら
昨日まで 心がつぶれるまで歌ってた私の
強くなれる光が
手が届きそうなほど そばに
手を伸ばして掴んだら
崩れてしまうかも知れないから
声を伸ばして届かせてみようか
みんな向かう光はおなじ
明日より未来(さき)を目指す
伸びやかな強い光
毎日
色んな感情(かげ)を引きずって歩いてるから
その感情(かげ)を照らす
勇気が今 私には必要
私の心は私が決める、ものだから
限界さえもっと越えて
高く 勇気を伸ばせば
この空にも この地面にも
君にも
想いは届く?
私の未来は私が決める、ものでしょ
ちっぽけな勇気を持って踏み出せれば
高く 声を届けられるはず
この声も この心も
君に届く
夜空が澄んで
風は少し強く
夢の中には月夜のグラデーション
歌声は高く高く 勇気溢れて 涙をこらえて
空を高く突き抜けていく!
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風は唸り声をあげて歌う
空はアクリル絵の具をぶちまけたように真っ青
雨雲に投げ捨てられた激しい雨は
自分の中にいつもある空しさと似てる
毎日毎日、疲れ果てて辛いな
切り取ってみたハートは
甘い悪夢みたいなかたちをしてる
つぎはぎだらけの今日は
どんなに綺麗に磨いたって
どんなにうそを取り繕ったって
ただの砂嵐 きたない絵だ
だいすきなはずの君と一緒にいるほど
つぎはぎのハートは毎日
弱い自分にいらだって
もろい自分に嫌気がさして
どんどんどんどん、傷ついていく
どうやったら希望の光が見えてくるの
分からないまま棒立ちしてる
どうやってもこれまでの自分の罪深さを
拭えないなら逆立ちしよう
逆立ちしてすべて逆にしてみたなら
つぎはぎハートは美しく 実は完璧な心持ちで
苛立つ自分や嫌になる自分は 実は愛おしいもの
逆立ちしすぎると
頭に ちがのぼるから
棒立ちしすぎると
足に 負担がかかるから
ひざを抱えていたら
孤独になりすぎるから
まぁ、結局は普通に立って、歩くしかないんだ
つぎはぎだらけの今日は
どんなにきたなく砂嵐でも
どんなに罪を拭ったって消えやしなくても
風のように身体ぜんぶで歌おう
空のようにハートぜんぶぶちまけてみよう
そしたら つぎはぎだらけでも
今日から明日に向かって すっきりと笑えるはずだよ
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突き飛ばされた涙は
簡単に崖から落ちようとはしない
地面にしがみついて
黒い影をみつめてる
朝顔が ひゅるり、
風に乗って 花弁を咲かすと
朝がやってくる
月が沈んで陽がのぼる
銀星が ひゅるり、
青に乗って 呪文を唱えると
夜がやってくる
陽が沈んで月がのぼる
涙は
夜に咲くもの
赤や青や黄色の
美しい花弁を空に舞わせる
花火の音で涙まじりの声が
よく聞き取れないよ
もう一度 よく聴くから
もう一度 言葉を放って?
夜空の声で笑顔まじりの歌が
聞こえたよ 聞こえたよ
もう一度 聴きたいから
もう一度 その声で歌って?
悲しい歌は聴きたくないから
もっともっと
笑顔で歌って
涙なんて見たくないから
この夜を覆ってる
瞬きの行方を数えても仕方が無いんだ
幸せだけを、 歌って?
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夏がやってきたから
海にやってきたんだ
海の蒼さ 空の青さ
おそろいだね
君の純粋(しろ)さ 砂の白さ
おそろいだね
嬉しい
はしゃいでるうちにあたしは
人間が作り出す
涙という、最もちいさな海に はまって
動けないの
雲はきらきらで
君もきらきらで
記憶も何度見たってきらきら
今、あたしにはその光がないから 不安になる
空からは
厳しい日差しが差し込んできて
あたしの肌を焼き焦がしていく
海からは
激しい水泡が刺し込んできて
あたしの肌を溶け剥がしていく
君はあたしが海に はまったのを
気づかぬまま
どこかの誰かをナンパしてたりする
心が
世界はこんなにも暑く熱く燃えてるっていうのに
心が急に冷えだして 凍ってく
何故?
Why?
英語で尋ねてみても
誰も聞いてくれやしない
指先から日焼け止めが溶け出して
白っぽく淀んだ海が
あたり一面に広がる
海を はじめて怖い、と思う
誰も助けてくれない
厳しい日差しから 激しい水泡から
誰も助けにきてくれない
ねえ 君
誰と話してるの
どうしてあたしの方を向かないの
怖くてさびしくて
身が焦げて切れて あたしが
いなくなっていく
…
そんな夢を見てしまった
実際は
君と海なんて行ってない
君にさえ会ってない 見てない
この夢は
ただ 会いたい気持ちが巻き起こした 夢?
会いたい気持ちもあるけれど
会えないうちに 君が
あたしから遠ざかって 離れてしまうのが
怖いから こんな夢を見たんだよたぶん
夢でよかった
でも 会いたい
泣いたりしないけれど
涙が とめどなく今にも
ほら今すぐ
流れてこぼれて落ちて落ちそうなほど
君に会いたい
夢でよかった
悪い夢を見た朝には
すべてのものが光をなくしたように
気だるく映る
君に会える日を信じて
どんなにちいさな光でも 蘇らせることが
できればいいなぁ
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「この世界の中で
いちばん 人を傷つけて えぐっていくものは
何だと思う」
って君。
「うーん 難しい。
恐怖かな」
ってわたし。
「惜しいな、恐怖よりも、もっと身近なものだよ」
って君。
「えー。分からないな。
…っていうかさ、今日の献立の話だけど、」
「おっ。
それ、正解だよ」
って君。
なぜか 嬉しそうに君。
「何が」
ってわたし。
空気が ふるえる。
「無関心が、もっとも身近で、もっとも人を傷つけるもの
だと思う。
今日の夕飯は外食にしようよ。久しぶりに。」
空をみあげると
星が光っている。
たくさんの星が 強風にも負けずに。
ひとつひとつ光っているのに、
みんな自分の光りだけで精一杯のようで
他の光りのことをほめたりはしないらしい。
無関心は 怖いとわたしは思う。
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光を受けて
まばたき 一つで
また 希望が湧いて 絶望に沈む
あんな光に包まれる資格なんて
私にはない
と思う反面
きっとある、なんて買いかぶる
朝は灰色でやりきれない…ぼやけていくものだと
どこかの作家は言っていた
みんなはいつも何を思ってめざめ
何を願って この灼熱の外の世界へと旅立つ?
太陽がにじんで
涙はとりあえずお預け、だから
外に出なくちゃ どこか遠くへ
旅立たなきゃいけないよ
昨日に傷つけられた羽根の 先端部分だけ
かすかに揺れて
微風の青空 くるりと一回転したって
希望と絶望は揺らいだりしない
愛したって 恋に落ちたって
絆深めたって 夢見続けたって
どうせ明日には消えるものなら
見なきゃいいじゃん
傷つくだけの毎日は駄目
そう
朝が来るたびに
朝の光受けるたびに
悲しくなる
どうして外に行って 生きなきゃならないんだ、って
思う自分が贅沢すぎて 悲しくなる
外の太陽が眩しすぎて怖くて痛くて
部屋のぬくもりは静かな灰色
そこに閉じ篭もってしまえと思う
でも
やっぱり
外に出て 一生懸命に
明日に遺せるものを つくらければ駄目
今日がもし 不意にしんでしまえば
明日なんて消えて 永遠に辿りつけないでしょ
さてさて
物語はつづきます
明日に向けて 今日があるので私は
今日も 眩しくて明るい 悲しくて痛い
そんな場所へ
羽根を羽ばたかせて行きます
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耳が擦り切れていくよな、爆音は
ただの線香花火の ぱちぱちっていう音だった
私はあなたに何を
求めているのか
今 迷いながら
ほら 空 見上げたけど
あの日から 高鳴る胸の音は
解き放たれることもなく 鳴り止まない
耳を塞いだ
怖いのは嫌だから
あなたは私に何を
求めているんだろ
分からないから
苦しい
ざらつく頬に風が当たるけど
それさえも鬱陶しい
海の奥底には
君のように
あたたかい人はいるでしょうか
もしいたら
私は海に今すぐ飛び込みます
飛び込んで
この想いを吐き出してから、飲み込んで
また泣いて
飛び込んだ海の上に
拡がるのは 夜の安堵感を縫い合わせた夜空だ
崩れていく自由の
翼なんてないと願った
あなたにも私にも
空を自由に飛ぶ翼などない
多分、
海を自由に飛ぶ翼は背中についてるけれど。
瞳が擦り切れていくよな、光景は
ただのあなたの 笑顔だった
まぶしくてたまらない
まぶしくて痛くてたまらない
花火の音にかき消されていく
青い空を飛び回るための 恋の翼。
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私は
羽根のない、両手いっぱいの幸せを運びにきた
天からの落し物です。
実はみんなみんな、私とおんなじ、
落し物だから、
世界という箱に入れられて、
優しくてきびしい誰かが拾いに来るまで
静かに激しく、楽しく悲しく、嬉しく空しく、
自分のハートを一生懸命使うために
生きているのです。
いつまでだっただろうか
すぐそばで笑う大好きな君のように
素直な瞳をして笑っていようと思ったのは。
いつからだっただろうか。
すぐにでも歌いだしたいほどの、
小さなハートをオレンジ色に染め上げるほどの、
真剣な感情を持ちはじめたのは。
この楽しさをどうか
誰かと 君と
分け合いたい。
この嬉しさをどうか
誰かに 君に
伝えたい。
私が生きてるのは
時間つぶしじゃないの。
私は君を愛したり、楽しんだり、
涙を落として笑顔のかけらを拾うために生まれた
羽根のない天からの落し物
贈り物なんかじゃなくて、落し物だけど、
心の奥にねむってる小さな幸せを
両手いっぱいに ハートいっぱいに
伝えて拾うための、
私はきっと素敵な落し物。素晴らしい贈り物。