詩人:ミチル | [投票][編集] |
緑の石壁に囲まれてる!
あたしを出して ここから出してよ
正面は透明じゃない?
あたしが見えないの?聞こえないの?
あたしは蹴り続けた 踵ががんがん響く
誰も来やしない もっともっと蹴るのよ
夢だわ ここなら唱える 思いきり
あたしは、モーツァルトのソプラノを唄った
夢だと信じて 思いきり高く狂った声で
だけど、
覚めても覚めてもここじゃないの
覚めても覚めても蛍光灯の天井じゃないの
あたしを出して あたしは海で生まれたのよ
あたしの躯には海が住んでるの 知ってるでしょ?
蛍光灯じゃ生きていけない
太陽が必要なのよ ねえ あたしが見えてる?
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赤色の傘 闇に浮かべて
海岸沿いを しぶきうけ舞う
砂浜駈けて 傘放り出し
裸足になって 君に続いた
rainy rainy rainy rain
イノセンス浴びる
雨風そよぎ 大空仰ぎ
馳せる憶いは 島陰彼方
rainy rainy rainy rain
イノセンスあげる
rainy rainy rainy rain
いつかrainbow
イノセンスあげる
イノセンス浴びる
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お陽いさま お陽いさま
描いたあなたの絵はまるで子宮のようで
お月さま お月さま
静かに現れた映像とともに 懐かしく
朝焼けさま 朝焼けさま
かたちどった雲はあの子のよう
夕焼さま 夕焼さま
あなたを描いたら、お空は水溜りのよう
早くこいこい 溢れる春よ
早くこいこい 実りの秋よ
暖かい風にゆられる野花
陽射しをあびる稲の束
冬は時につきさすの
くまさんのように 冬眠いたしましょう
お陽様、お月様、お星様
風さん、野さん、草さん、お花さん
春が来たなら教えてね
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塊が何を教えてくれた?
房が何を教えてくれた?
あたしにも教えてよ
あたしに知識なんてない
貝は何をしゃべったの?
望は何をしゃべったのよ?
なんで今頃来るのよ
あたし、
急いで外に出た
鼓動が止まらないのよ
怖いのよ
星が見つからない
やっと見つけた半月星があたしを
助けてくれた
上を向き向き半月欲
あたしの知りたいことはただ一つ
どうして、世の中は動いているの
なんで、世界は崩壊しないの
どうして、すべては崩壊しないの
もう、あの人はいないのに
もう、あの人はいないのに
あたしの知りたいことはただ一つ
なんでアタシは生きてるの?
なんで今頃、やってくるのよ
何度泣叫べば終わるの?
櫂のせいよ サイレンがなるじゃない
傍のせいよ サイレンなんて聞こえないわよ
刻まないで あたしに返して 返してよ
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朝に吐く 息は白くて
吐き遊ぶ
もそもそもそと 起き出した
白色の 囲いの中に
マッチを点けたら しゅるしゅる灯る
ストオブが
わたしと母さん 暖めた
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やがて戦火はやってきて
娘は必死に逃れて
生き延びた
ご近所を大切にする風習を
老いた今もつらぬき通し
いつも近所に恵まれる
やがて戦後がやってきて
幼な子の命は危うくなって
必死に求めた梅干を
命とりとめし幼な子は
やがて多くの人に慕われた
世代は続いてゆくのです
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影法師見つけた
私の影
いつも一緒にいてくれる
ホントの私に戻る時
ホントの私に帰る時
いつも一緒にいてくれる
楽しそう?
明るい??
そんなんじゃない
ホントの私
知ってるのは私の影さんだけ
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ピンク色した小さなヒース
ネトルリーフにカモミール
レモンバームにローズマリー
それから、パセリに九条ネギ
明日に生えるあしたばさん
今夜は何を飲みましょう?
ヒースのお茶にしましょうか?
カモミールにオレンジと
ラベンダーの香りとで
夢の眠りにつきましょか?
いついつ育つかローズマリー
レモンバームのお茶ふるまって
ちょいとあしたばむいだなら
天ぷらにいたしましょう
ちょいとネギを切ったなら
お吸い物に使いましょう
キャラメルティーを飲んだなら
幸せ広がる小さなお部屋
ロータスのお香をたいたなら
窓際にはアヒルのぬいぐるみ達
小っちゃな陶器のくまに
アロマのキャンドル並べては
あの頃、私は幸せだった
二度とないあの頃に、1分でも戻ってみたいのよ
二度と来ることはないけれど・・・・
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悪態をついた私に
誕生日を忘れた私に
敬老の日に何もしなかった私に
贈り物をくれた、おばあちゃん
ありがとう
私が寂しいって知っててくれて
ありがとう
おばあちゃんが、デパートまで
お買い物に行く姿が目に浮かぶよ
大変だったでしょう?
なんだか、嬉しかった
ぼっかり、嬉しかった
ありがとう
おばあちゃん、まだまだ長生きしてね