詩人:アイカ | [投票][編集] |
どうしようもない
自分に
さよならさえ
言えないでいた
たぶん僕たちは
離れた場所から
呼びあって
違う空気を吸いながら
少年の頃見た憧れを
違う足並みで探して
何かが足りないって
本気で叫んで
たとえ足がもつれて
たとえ転んでしまったとしても
誰も抱き上げてなど
くれなくて
もどかしすぎる現実を
激しい旋律で
切り裂いていた
たぶんそこには
何もなくなって
遠い記憶の奥
暗闇を隠そうとしても
少しも
足りなくて
片寄った価値観で
全てを否定するがごとし
そうさ
どうせ
僕たちなんて
そうさ
どうせ
人間なんて
そうさ
自分でさえ
決して好きとは
言えなくて
そうさ
真綿にくるまれる事
それだけを
ただ夢見てたんだ