ホーム > 詩人の部屋 > アイカの部屋 > いっそ誰も

アイカの部屋


[237] いっそ誰も
詩人:アイカ [投票][編集]

苦しくて
空が落ちた

光が見えて
すぐに焦げた

独りを運びすぎて
頭が壊れて

そして左手は
昨日死んだ

愛が欲しくて
また泣いた

そんな私から
一人
また
一人と去って

欠落感の
王様に縛られて

白目をむいて
逝ったのさ

人間の
元の元は
空虚なのならば
抱きしめることも
嘘になるだろうと

虚ろな頭で
時間の逝く場所を
考えていた

一秒消えたら
どうなるだろう

完全に消えたら
どうなるだろう

きっと
誰も気づかない

きっと
誰も探さない

必要と
されないのなら
いっそ初めて
自分の意志で

死にそうな体を

メッタ切りに
してやろうか……

2004/05/07 (Fri)

前頁] [アイカの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -