泣き叫ぶ事も許されずおそろしく静かな街を私は何故か足元おぼつかず、歩いているのです…………。歩道橋から見る夕暮れはあまりにも綺麗すぎて、私にはどう間違っても似合わないいつの日からか汚れてしまったのでしょう………。いつの日からか忘れてしまったのでしょう………。左手は死に急ぐ。フェンスに手をかけ、離そうとしないのです………あぁ離そうとしないのです……
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