詩人:哀華 | [投票][編集] |
僕の名はアドルフ
寂しい寂しい
絵描きなんだ
昨日の夜
ペンキで汚された
一枚の
絵のような世界
足が痺れて
動くことさえ
ままならなかった
最高だ
ボサった頭の
てっぺんに骸骨
笑えちまう
僕を許せだなんて
言わないよ
ただ、
叱ってほしかった
だけなのにさ
ただ、
欲しい者や人が
振り向かなかった
だけなのにさ
僕の名はアドルフ
一人寂しい
絵描きなんだ
虐待。
平気だ
規則。
守り抜く
奴ら?
生きる価値はない
そして僕にも
そんな価値はない
愛して母さん
愛して父さん
お国の為には
排除せねばならぬものがあるんだ
例えそれが
一つの人種でもな
悲しいことだが
奴らを
殺さねばならん。
手に入れるのだ
何もかもこの手に
僕の名前はアドルフ
史上最低の
独裁者なんだ。
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乾いた道を
歩いていた
おぼつかぬ
足取りまた一つ
重ねれば
遠くなる水の陰
追い立てる音
そこで
待っていたのは
自分ではない自分
今ここで
膝をつき
両手を組んで
祈りたい
私は罪人です。と
捕らわれて
動けぬから
私を私と
認めることさえ
もはや出来ぬのさ
嗚呼
消えてしまえたなら
どんなに楽か
嗚呼
消してしまえば
どんなに楽か
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足先に花
夢後の時計針
流れ星の落ち場
嫌いなもの
その偽善的な物言い
嫌いなもの
その隙間だらけの瞳
カチリと掛け違え
心の軋む音
まだいくらか
寒すぎた
ただそれだけの事
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どこまでいっても
平行線
歩み寄ることさえ
不可能ならば
君を求めなければ
よかった
愛は夢として
心地悪く
明後日
生活を続ける為には
今日すでに
死んで居なきゃ
意味がないんだ
君の前で
死んだふり
私はきっと
今日で終わり
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全身へ光を浴びて
悲しみなどへ
決して躓かず
質を落とすことなく
微笑み続け
自分をも他人をも
なんの隔たりも
なんの嫌悪感もなく
愛してゆける
私は
そんな人間に
なりたかった
ただそれだけなのに
寄り好んでしまうし
排除されてしまうし
あの部屋には
入れないんだ
本当に吐き気が
するもんだから
言い訳
そんなもんだよ
人生なんて
所詮
一人きり
誰にも依存せず
息をするのが
好ましい
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これから飛び立つ
あの空は
夢に見たとおり
青かったらいい
消えない
愛情や
割れない
お皿や
変わらない
何かのように
私は
信じていたかった
たった
これっぽっちでも
変わらない何かを
それは
貴方であり
彼女であり
私自身でも
あったけれど
崩れ落ちる
音が聞こえる
言葉など
約束など
嘘ばかりだね
近くに居ないから
彼らを声からしか
知る術がないから
私は
私は
どうしたらいい?
紙切れのような
そんな存在感
薄っぺらい
水などで容易に
溶け出す様
分かっていたよ
私には私だけ
これから飛び込む
あの海は
夢に見たとおり
青かったらいい
青かったらいい
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頭が
おかしくなりかけた
それは
昨日の夜のこと
息なんか
出来そうもなくて
記憶やら
現状やら
パニック的な症状
多分二秒くらい
消えかけた
少しだけ笑い声が
聞けたならば
すぐまともな頭に
戻れると思った
縋りたい気持ちで
もう沢山だ。
なんて嘘さ
いつの間にか
存在的なものが
大きくて
不覚にも涙なんか
溢れてしまって
音も立てずに
離れるような妄想
大好きかもしれない
もし
迷惑じゃなければ
そんな話
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泣けない私
雨落ちる空
終わりなら
終わりで
またそれもよし
誉められていたい
慰められたい
正直なところ
明日も
分からない私が
どうして
貴方の事まで
分かると
言うんだろう
未熟な思想の
その後に
寂しい嘘が
見え隠れて
私はまた
泣けなくなって
今まで
話した言葉も
まるで
嘘の様になるんだ
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書き殴っていた
一通り見渡せば
そこには
円みたいな物が
溢れてて
実際
私の右手は
中を迷って
煙草なんか探してる
ポツリと
話していた
大体終わりだよ
なんて
待っているさ
その左手が
私なんかを
探すこと
信じて居るさ
このまま
落ちる事なんて
二度とないと
産まれたことさえ
慰めて
貴方は私を
その端から
落とすと言うの