詩人:哀華 | [投票][編集] |
もう走らない
疲れている昨今
歩く足も
悲しげな腕も
感覚など無く
陳列された
チョコレイトにまで
吐き気を催す始末
人混みの中
一人立ち止まった体
誰かしらに
ぶつかった肩
私はいったい
何やってんだろう
小雨降り
歩き始めること
出来ず
にらみ合い
冷戦のごとく
分かったよ
私が世界で一番
憎んでいるのは
紛れもない
この私だ
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抜け落ちてしまった
歯とか
焼いてしまった
頭皮とか
再生できない
何かを
出来るだけ
見ないように
生きてきて
狂っていた
一言で片付ければ
そんな程度の
出来事
すんなりと
認められぬ
私と私の中身とか
行かないでと
すがりつく
この腕だとか
どうしようもない
この存在だとか
全部
全部
間違いで
逃げていた私を
貴女が
受け止めてくれるのか
少しでも
認めてくれるのか
そんな事が
常に不安で
たまらなくて
一部です
間違いでも
まず
私は私を
認めなければ
愛することは
そこから
始まるのだから
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恥じています
上手く表現出来ぬ事も
君を心底心配出来ぬ事も
友人を見殺しにした事も
薬物を乱用した事も
吸ってしまった事も
あの子を巻き込んでしまった事も
そして
産まれてしまった事でさえも
恥じています
許しを請うに
値しないのは
分かっています
ただ
守りたいものが
あるのです
認めたくないけれど
どうしようもなく
大好きな人たちが居るのです
少なからず
変わった自分が
ここに居ます
自由は義務で成り立つ
その言葉の意味が
ようやく
分かりました
申し訳ない
謝り倒したい
今は確かにそんな気分です
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もう考えるのは
よそう
認めたくないさ
どうせならば
綺麗なままで
消えてしまえば
いいと思う
家に帰れば
深く深く
もう目覚めぬくらい
眠ろう
傷つけて
逃げてしまう
私をどうか
許さないで
疲れたんだ
本当に
深く深く
眠ろう
もう目覚めることのない様に
もう目覚めることのないように…
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憎たらしく
晴れていた
予報は外れて
頭ん中は曇り空
二度とは
触れられない時間
淡い夢も
崩れ去った午後
なんてこった
幸せになることさえ
もう望んでは
ならないなんて
貴方に
面倒だと吐いたのは
余計な心を
すり減らすこと
私が望まぬからさ
もうすぐに
何もなかった頃へ
戻るんだ
魂も肉体さえも
約二週間後の
笑い話
あんな奴もいたっけな
そう微笑んで
馬鹿にすればいいよ
私は最初から
居なかった
そんな感じでさ
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この場所に
重きを置いて
取れない文字と
軽い発言と
君への思いを
近頃目に映るものは
全て
スローモーションで
何があっても
自分には
負けないなんて
やっぱり嘘で
なんか
やっぱり
なんか
喉に詰まった
雪玉みたいなもんは
取れなくて
溶けなくて
一人で居ると
本当に
死んでしまいそうになるから
近くに行きたくて
それさえも
許されなくて
存在自体を
否定された様な
そんな気がして
食い物なんて
飲み込めずに
水さえ
喉を通らぬ今
水飲まなくとも
涙は出るんだね
生きてんのかな
私
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笑うことさえ
今は意味を成さない
そこへ戻ってきた
情景と共に
線路の上へ
立ち竦む
幼き陰
まっすぐに
後ろを向き
夕映えに栄える
波のような衝動
許す事を
今、力に変えようか
六番目の扉
叩く拳は
赤く腫れ上がり
私は1人
愛を探し迷う
笑うことさえ
今は意味を成さない
泣き崩れてしまえば
誰か何か
言ってくれるのだろうか
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格好よろしい
笑い方
考えあぐねる程に
醜く歪むお口さん
つい先ほどまで
時間など々が
廻っていた様でして
今日も明日も全て
ひっくり
返しつつ
まるで洗濯機の
端くれみたくさ
意味もなくカチリ
繰り返す
物書き道具の先
どうやら
こうやら
似たもの同士ってわけか
ったく
しゃらくさいよ
アタシって奴も
格好よろしい
歩き方
一先ず右側から
いち、にぃ
やだよ馬鹿
面倒くさいやね
人間てやつあ
人間てやつあ
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結論として
私はそこから
消えて
しまうのでしょう
共に見た
あの空も
美しい音色も
夜だって
朝だって
終わることなど
知っているし
今だって
明日だって
過去になることも
知っているよ
叫んで
ここに居たいですと
泣けば
何か変わったと
思いますか
潔くさようならを
そんな臆病者の私
確かに
愛していた
あの小さめの机も
あの埃まるけの廊下も
あの窓から覗く
死ぬほど綺麗な
夕焼けも
そこに関わる
人、物、感情
全て
愛していた
あの場所に居たなら
どうしようもない
私さえも愛せる
そんな気がして
確かに
そんな気がして
どうしよう
たまらない
本当に
離れなければ
離れなければならないの…
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息さえも沈む
たった
小一時間前の文字
滲み行く指先
顔の下へ重ね
うつ伏せて右を向く
手首から伝わる
定期的で
わざとらしい波
涙も
叫びも
歪んだ景色も
それとなく
過ぎていった
毎日だとて
嘘つきさ
私に言わせれば
置き去りにした影
そんなの
忘れた
もう覚えてなんか
いないったら