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哀華の部屋


[130] 黒い大声
詩人:哀華 [投票][編集]

所詮
ここから
ここまでだ

次第に
視界は狭まって

はっきり
言ってしまえば
どん底な気分で

ここへ
存在するもの全て
最後は移ろい
消え去るもの

いつしか夜の端に
予定より早めに
とけ込んで
しまえたら

どんなにか楽に
なれるだろうか

私はここへ何をしに
落とされたのかと
本気で何度も
問うていた

はにかんだ雨
私はその中に
黄色の傘を閉じ

感じていた

黒い空の大声
本気で鳴く音を

2005/02/11 (Fri)

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