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鱗子の部屋


[11] きおく。
詩人:鱗子 [投票][得票][編集]

貝はきおく。する。
海の音。

君は純で、私は濁
程よい愛しさがあったとして
そこに川があれば魚の様に笑って泳いでいく。

貝はきおく。する
君の音

それを、てを重ねて守るように
君の私の涙を波音に溶かして
消息を気遣う。

貝はあたまが愛しくて仕方がなくなる。
君の、暗い深海の声を
忘れず、きおくする。

2019/01/03 (Thu)

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