澄み渡る空に

白い息を浮かべて

誰にも言えない想いを

吐き出した


浮かんでは

すぐに消えるその白は

胸の痛みは消してくれかった


一人震える体

かじかんだ指先

もう感覚もない


周りを見渡せば

眩し過ぎて

余計窮屈になるんだよ

人の好意を一瞬で踏みにじる

まるで存在自体を否定してるような


愛を受けた事のない者は
些細な優しさで
救われる

愛されるのが当たり前だと思う者は
その優しささえ
蹴散らす

あんた
愛される事に慣れてやしないか？

勘違いにも限度があるよ

そんなんじゃ
幸せになんてなれやしない

掛け替えのないもの
尊いものに
気づけないなら

幸せ慣れしたあんたは
不幸だよ


『誰も救えない』
たった一言で思い知らされた

好きにしな
胸に突き刺さった言葉
君にもう優しさはあげない

空に恋をした海が

空へ高く波を打つように

強くなれたらいい

吐き出す言葉に命を宿す

大切に

大切に

嘘をついたなら
この口から出た言葉が全て偽りになるから

そんなの悲し過ぎる

誰かの心に届くように

優しい粉雪が降り積もるように

一つ一つの言葉に命を込める

夜の街を一人歩く

闇が世界をモノクロに変えている

突き刺すような冷たい風

見上げた星のない空

音のないこんな夜はいつも

この瞳に映るモノ全てが

滲んで見えるんだ...

冷静？クール？

君達にはそう見えるんだね

本当は

感情を失くしただけなのに

誰も気付かない

気にも止めない

心に穴が空いたあの時から

涙を流す事すら出来なくなったんだよ

泣けるだけまだマシなんじゃないの？

泣ける場所があるなら

それは幸せな事だよ

俺にはない幸せな場所なんだよ

あなたは強いですね

アスファルトに覆われて
息苦しくありませんか？

大地に耳を押し当てると
あなたの呼吸が聞こえました

こんなにも美しく
こんなにも輝いている

愚かな人間をお許し下さい

あなたの命の中で
瞬き一回程の人の命
その一瞬がやたらと長く感じます

その終わりが来たら
土に還りたい
優しいあなたに溶けて
一つになりたい

そんな愚かな私を
お許し下さい

受話器から漏れる愛しい笑い声

瞳を閉じれば
君が隣にいるような気がした

俺の声は届いているだろうか

君が隣にいてくれたら
多分
子供のように眠れるんだろうな

今を当たり前だと思わないでくれるか


もう　時間がない...

眠れない夜が
こんなにも重く息苦しい事
誰も知らないだろ

思考回路の迷路に迷い込む
止まらない連鎖
終わらない螺旋

本当に欲しかったのはその心
純粋な愛情

体なんかじゃない。

この唇から漏らす言葉

この体の行動と仕草

この魂の精神と意思

全てに意味がある


聞く耳持たずに
理解したつもりか？

笑わせるな

自我すら保てない奴には
到底理解不能

無駄な事はしない主義なんだよ

この心は聖域
誰にも触れさせはしない

全て失ってから
自分の愚かさを
思い知るがいい。