詩人:白茹たま | [投票][編集] |
虹は見えない
灰色一色の空 見上げよう
どうしてかな こんな暗いのなら
いっそ 総て流してよ
冷たい雨に
心と身体洗われて
も一度一からやり直したいんだ
刺さった棘も総て
切れた頬を撫でて
じきにこの灰色の世に染まるのなら
早くぼくも蝕んで
雨に冷やされた心を温めて
後悔はしないさ たとえ
君が手を汚そうと ぼくは
君が笑っていればそれでいい
やっぱり虹は見えないね
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あいつのこと
好きじゃないのか
いつか誰かにそう言われた
違う
違うんだよ
あたしはあいつが好きよ
いまも変わらない
ほんとはあいつを避ける度
胸が張り裂けそうなくらい
辛いんだ
だけど
あたし好きな人の
邪魔になるのはごめんだから
あいつにひっついてちゃ
だめなんだ
なんて ただの言い訳だ
ほんとはあいつ忘れたいだけ
これ以上好きにならないように
この想いをゆっくり
ゆっくりと封印したいんだ
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強がる理由
ちゃんとあるんだよ
弱い自分
見られんの嫌なんだ
ばかみたいでしょ
あほらしいでしょ
変なプライド
捨ててしまえたらな
ほっといてよお願いだから
甘い君の声聞く度に
何度弱い自分出しかけたか
好きだからこそ
見られたくないの
君の邪魔 したくないんだ
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薄汚れた世界と共に
真っ白だったあたしも
薄汚れてしまった
あの頃のわたしが
今のわたしを見たら
どう思うだろうか
何も知らなかったあの頃
あの頃の綺麗なわたしに
戻ることはできないのだろうか
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もうやめて
これ以上
君を好きになりたくない
生半可な優しさ
それは時に凶器となる
君の優しさに触れるたび
封印したはずのこの想いを
呼び起こしてしまう
期待させないで
君には幸せであってほしい
私なんかじゃだめなんだ
だから
もう優しくしないでください。
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たとえばの話をしようか
たとえば屋上へ向かったら
たとえば空がきれいだったら
たとえば日陰で休んだら
たとえばそこにきみがいたら
たとえばぼくがきみに
"行くな"そう言っていたら
今きみは
ぼくの隣で笑っていただろうか
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傷ついて
泣いている自分が
かわいかった
傷ついて
自分をせめる自分が
かわいかった
結局そうだ
悲劇のヒロイン
そう思いたかったんでしょ
わたしは
だから今日もわたしは
傷ついた分だけ
自分責めてなみだ流す
そんな自分に酔いしれる
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ぼくがみてたのは
紛れもなく君だった
君がみてたのは
ぼくじゃなかった
君はぼくをとおして
だれをみてたんだ
つらいからもう
ぼくは君の手を放そう
一方通行
そんなことばが今のぼくに似合う