詩人:白茹たま | [投票][得票][編集] |
粉砂糖みたいな
真っ白な粉雪
少しだけ屋根に積もって
なんだか綺麗だ
だからといって俺は
こんな寒い中
外に出たくないから
ただ眺めているだけで
俺はヘッドフォンから
耳に伝わる音楽に
身体を委ねていた
プレイヤーが紡ぐ音は
機械的に響いた
脳髄を直接震わすような音
俺は 頭痛がして
それを止めた
音が止んだ
時間も止まるようで
俺は怖くなり
テレビをつけた
どれもこれも機械音
響くだけの
頭痛がするような機械音
流れる音楽が
聴きたいんだよ俺は
ふと聴こえたのは
流るるような 歌声
俺はテレビ消して耳澄ます
ららら るるる
寂しげな でも力強い
なんて綺麗な歌声
俺は窓を開ける
唄うのは誰だ
お願い唄い続けて
止めないで最後まで
雪がさっきより積もってる
冷たい風が俺を刺す
だが そんなの感じないくらい
綺麗な歌声
それを発する少女
俺に ニコリ 笑いかける
雪のように白く眩しい笑顔
こんな日も悪かないな