詩人:ヒギシ | [投票][編集] |
どこか冷えた目をしてた
夕暮れ校舎の下
1人で辿る家路すら
自信を持てない僕なのに
広い校庭を右から左へ
横切った陸上部のあの子の背は
いつだって正しく思えたんだ
何度も同じフレーズを唄う
下手なトランペット
真白な紙に幾つもの色を乗せる
木陰の美術部員
赤い水馬を叫んでた
舞台の上の可愛い役者
肌寒い風が吹くなかで
同じ制服を着込んだ彼らは
みんながみんな、腕まくりだ
あなた達は今、
何処へ歩んでるのだろう
上着を脱いで腰に巻いた
もう少し未来の僕が
あなた達と酒を飲めたなら。
カラカラと地を這う
葉っぱは思い出に舞う