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ヒギシの部屋


[199] 幸福のスパイス
詩人:ヒギシ [投票][編集]

ねぇ 貴方が前を向いて
逞しく向かい風をきってくのは
とても喜ばしいことだ

でも 貴方が眠れない夜に
闇の中に浮かび上がるあの子
どうにかしてあげるべきじゃないか

ほら 泣き声を聞けばわかる
ふさぎ込んだままの若い貴方だ

大人達の世界が怖いんだと
色んな事に蓋をした大人は言うが
どうだろう
子供の影に怯えちゃいないか?

幸せを祈り続ける限り
悲しみは泣き止まないって気付いた
情けない顔の自分を置き去りに
見て見ぬフリして駆けだした

ねぇ 悲しみを知らない人になって
貴方はどこへ向かうのか
安定した光の中に居ては
その光の眩しさなんてわからないだろ

でも、ほら あの子は知ってるよ
大切なことを知ってたよ

かっさらえ 幸福のスパイスだ

2005/07/11 (Mon)

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