詩人:ヒギシ | [投票][編集] |
うまいことサヨナラできない
笑顔で握手もできそうにない
どうにも自分と混ざれない
マーブルの空に飛行機が
真っ直ぐひいたあの白い線を
うっとりしながら目で追って
同時に心を分けていた
きたない過去と
きれいな未来と。
線の上の、今だろうか
眩しい世界に憧れて
光に寄れば影は濃くなって
輪郭線は飛行機雲より
くっきり世界を分けていた
もう少し もう少し
やわらかい世界が好きだった
薄いカーテンをひいておいて
ゆっくり後退ってみよう
どちらが正しいかは
知ったこっちゃないが
駄目ならもう一度
強い光を探して戻ってこよう
うまいこと自分と握手して
そのまま引き連れて来れたら
それはそれで
いいんじゃないか。