詩人:なお | [投票][編集] |
何がいけなかったのだろう・・・何を間違えたのだろう・・・
答えはもうないと知りながら、繰り返し蘇る想い。
そう、答えはもうないのに。
12年という月日はとても長い。
けれど、彼が私を見て見せる笑顔は今も変わらない。
手放さなければと思う。解放されたいと願う。
けれど・・・
その笑顔の囲いにいつも、
そういつも捕らわれてしまう・・・
そして、彼は変わらず私を求める。
まるで、全てを差し出せと言うように・・・
残りの全てはあげるからと言うように・・・
12年前、お互いに自分が自分でいられる優しい空間を持ちながら
けれど、熱情に浮かされるようにお互いを探し続けた・・
出口を失った熱情が何処にも行けなくなった時、
彼が私に言った、
”答えが出るかもよ?”と・・・
出口を見付けた想いが一気にはじけた・・・
ただただ、お互いを触れる事だけに・・・
そして・・・
ただ熱情の出口となったその行為にその想いを託して逃げることに慣れた。
たったそれだけの事・・・
慣れてしまった。
そう・・たったそれだけの事・・・
けれど・・・
ずるい彼が、ずるい私が、
自分では手におえなくなった想いを時間に託していることに気付く。
熱情が浄化される日を・・・解放される日を・・・
そして、今日も同じ言葉がよぎる・・・
何がいけなかったのだろう・・・何を間違えたのだろうと・・・。
答えはもうないと知りながら・・・
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嬉しそうに彼が笑うから、何も言えなくなってしまう。
ずるい彼がわざと、私から誘うように手の込んだ策略を練っていると
知っていながら、知った上で誘う。
そうすれば、彼は罪悪感を持たなくて済むから。
ただ嬉しそうな顔をして、誘いに応じればいいから。
そんな事は知っている。
そしてそんな事はどうでもいいとさえ思う。
それも策略なのだろうか?
私の中にある罪悪感を知っているのだろうか?
私の中にあるこの言いようもない感情を知っているだろうか?
想像して彼も苦しんでいる。
いや、本能で悟っている。言葉にはしない人だから。
そして、何も言わないけれど私は知っている。
だから、今日も何も知らないふりをして誘う。
何もかもいいやと自分の感情が”会いたい”に負けるから。
そして、嬉しそうな顔をして彼がやってくる。
ただ誘いに応じたふりをして。
彼も”会いたい”に負けて。
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昔は良かったと大人はゆう。
甘えればよかったからと。
子供はゆう。
あんな大人にはならないと。
けれど、人はいつか大人になる。
そして昔は良かったと言わないように
頑張れば頑張るほど昔はよくなる。
それは悲しい程輝くものに変わる。
そしてかつての子供は知る。
大人になるという言葉の意味を。
責任を持つをいうことを。
守るべきものがあるという辛さを。
捨てることが出来ない辛さを。
そして、大人も子供も知ることから逃げる。
そして、笑う。
そして、普通になる。
そして、それでも夢を見る。
運命を受け入れながらも焦がれる。
途方もない夢を。
無責任であれたらと。
傷つくことに貪欲であれたらと。
そう、子供のままに欲しいと言えたらと。
子供ということは、
大人ということは、
そういうことかもしれない。
そしてそれは繰り返される。
永遠に。
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ここではない、遠くに行くのが夢・・
小さい頃からの。
でも、結局私は戻る。
逃げても逃げてもここへ戻る。
がんじがらめの中に押し込まれる。
あなたがいないと生きられないと言われたら幸せ?
私は縛られるものが増えたと思う。
それは間違い?
それとも思い上がり?
人は一人では生きられない。
わかってる。
でも、ならばどうして同士ではいけない?
頼られるのはまっぴら。
だって答えてしまうもの。
だから私は縛られるもの。
だから私はいつまでも夢を見る。
縛られない夢。
拘束されない夢を見たくて。
もう一度、その世界を味わいたくて。
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終わりの日を待ってる。
けれど、あなたは言わない。
わかってる。
そんなことはわかってる。
私から言うしかない、そう思ってた。
けれど・・・
終わりにしたって、言葉にしたって
心は変わらない。
そう気付いたから。
言葉にはしない。
会うということは・・
体を重ねるということは、終わり。
けれど、想いは必ずここにある。
私の中にある。
それは、もう消せない。
そうわかったから。
だから、おしまい。
ここから思い出は増えない。
けれど、私は今までの思い出で充分生きていけると
わかったから・・
おしまい。
あなたの声が聞けなくなる日。
今日が終わりの日。
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愛し方を知らない。
そう気付かされたのは、子供を産んでから。
これでいいのか?と毎日繰り返される問答。
抱っこすれば、愛情は伝わるのだろうか?
私とこの子には絆は生まれてるんだろうか?
わからない。
でも仕方ない。
愛し方を知らないから。
否、私の知っている愛し方を子供にしたくはないから。
第二の私を作りたくないから。
100%信じれる事が愛すること?
その人を丸まま受け入れる事が愛すること?
きちんと愛するってどういうこと?
わからない。
母に拒絶された記憶が消えないまま、
愛することから逃げまくったから
これが当然の報いだというのなら、
なんて不公平なんだろう。
私は可愛がられなかった訳ではない。
わかっている。
もっと不幸な人はたくさんいる。
わかっている。
でも、現実に自分の子を前に惑う私は
どうすればいいんだろう。
弱い自分を責めても何も変わらない。
今更年老いた母を責めた所で仕方ない。
わかっている。
でも、私は第二の私を作ることがこわい。
ただひたすらに、それがこわい。
ただ笑顔でいることだけではダメだ。
感情を表すと負の感情もぶつけてしまう。
では、どうすれば?
愛し方を知らないという現実は
子育てという前には逃げることが出来ない。
愛してみようと想う。心から。
けれど、それが正解なのかは誰にもわからない。
それが今日もこわい。
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簡単な事は、
したくて、それが出来る事。
難しい事は、
本当はしたくないのに、しなければいけない事。
したい事は、何も考えなくても出来るものだ。
けれど、したくない事は
理由が必要だったり、言い訳が必要だったりする。
そして、その理由や言い訳がさらに複雑に絡まって
結局難しい事に変わってしまう。
望むままに、したい事だけ出来たら簡単だ。
けれど、出来ないから、人生は皆難しくて
複雑になるのだろう。
したくない事をしなければならない事が増える度
きっと、それは難しい事になっていく。