詩人:もうつあると | [投票][編集] |
フランスの
あるモラリストが
誰からも愛されないことより
誰も愛することができないほうが
不幸だと
いった
僕はどっちも同じように不幸だと思うけど
でも
愛することは
止められなくて
今日も
愛が遠くの彼を
思ってしまって
憂鬱になる
私が思うほど
私は不幸ではない
知っているけど
人間は
やはり自分がかわいい
自分より
好きになれないよ
誰も
みんな
自分のことのほうが好きさ
だから
失恋が許せないのだよ
好きな自分が悲しむのが
絶えられないのだから
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そのままが真だ
お前は
そのままが一番だ
お前は
死なないと
気がつかない
大事なのは
お前が苦しみながらも
そこに
たたずんでいると
いうこと
それが
そのものだと
いうことが
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ぼくはゲイ
彼氏もいる
シャワー浴びて
いつも来るんだけれど
やっぱり体の匂いは
落ちないようで
いつも
彼のテノヒラを
口に当てて
ふたりで笑っている
男と男の
ささやかな
時間は
こうして始まり
静かに終わる
また
会えるといいけどね
また
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すえすえ
これは
おばあちゃんが
教えてくれた呪文
すえすえ
こういうとね
嫌なやつが消えて
好きな人が帰ってくるの
すえすえ
すえすえ
すえすえ
馬鹿
おとぎばなしよ
本気で信じているわけないじゃない
すえすえ
すえすえ
すえすえ
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暗い日曜日を
流して
首に縄をかけ
あの人のことを思うの
そう彼のことを
いつもそう
そしてよ
いつも縄をかけるけど
首までかけるけど
やめるの
やめるの
あのひとから連絡がくる可能性が
1%でもある限りは
死ねないの
死ねないの
死にたいけどね
あの人のこと
好きだから
死にたいけど
死ねないの
死ねないの
暗い日曜日
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お前がそこにいて
お前が俺の内から
律動をもって打ちたたき
眼を赤らめるのは
お前の露骨な肉体に
俺の動物的本能が
憧れるからだろう
それは事実
お前は俺を
俺はお前を
食し愛でた後で
二人で死ねたら
これは本物の愛だと
あれは本物の愛だったと
ふたりで叫ぼう
二人で
二人で
二人で