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もうつあるとの部屋


[18] 神秘
詩人:もうつあると [投票][得票][編集]


鳥がさえずり

庭には鈴蘭が誇らしげに

咲いている

これが

神秘の姿そのものなのに

仕事に染まった心たちは

今日も何もかまわず

神秘を通り過ぎる

帰りの道中

残り香だけでも

彼らに与えなよ

灰色の空の下

僕は憂鬱だった

日々の生活に終われるだけの

経済人間が

無感情な働き蟻にしか見えなかった

だれか

日常と同化した

神秘の形を

ここで浮かび上がらせてくれ

誰か才あるものよ

海に解けた

湧き水を

そこから蘇らせてくれよ

2009/10/22 (Thu)

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