詩人:クィルテット | [投票][編集] |
カサカサ…
カサカサ…
黒い物体が私の視界を横切る
と、同時に母の甲高い悲鳴
シューと言うスプレー音と羽を羽ばたかせる音が響き渡る
まるでそこは戦場だ
黒い物体にとって
人間でも吸い込むと痛いそのスプレーは『殺虫剤』と言う名の『銃器』
やがて黒い物体にその銃は命中
決着はつき黒い物体はコロリとひっくり返り
しばらくして息絶えた。
母はその黒い物体をどうしても触れない為、父が返って来たら片付けもらうそうだ
私はさっきまで自由に動いてた黒い物体を見た
私も確かにこの黒い物体は嫌いだ
でも何故か殺される時を見ると胸が痛む
別に殺生が嫌いでは無い
どちらかと言えば好きな方だ
ただ、この黒い物体は目に付くと殺されると言う(私の家の場合の殺し方は小さい黒い物体だと特に惨い)
あまりに酷い仕打ちを受けて居るので
時折可哀相に思った
幼心に植え付けられた『黒い物体に対する恐怖と嫌悪』は一生消えないだろう
だが、人間として慈悲だけはかけてあげた
3m位離れた所で私は手を合わせて目を瞑り
『今度この黒い物体が生まれ変わったらもっと幸せな環境に生まれ変れます様に』と祈った。
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
僕はおバカな中学一年生。
テストで20点以上取った事なんて
今まで生きて来た中で一度もない。
そんな僕でも
今日、やっと取れたんだ。
百点を!!!!
初めてついたゼロ二つ。
大きな花丸。
よく出来ましたの文字。
どれもどれも初めてで
凄く新鮮。
嬉しくて嬉しくて
誰かに無性に自慢したくて
お母さんに言ったんだ『お母さん!僕百点取れたよ!』
ただ、僕は
一心に褒められたかっただけだったんだ。
でも、お母さんはなんて言ったと思う?
『当たり前でしょ?だってそれ小学一年生じゃない?』
…やっぱり僕は馬鹿なんだ。
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
人は皆同じ
善人の仮面を被った偽善者…
人は皆同じ
本当に信じて良い物を知らない。
友達も…家族も…兄弟も…
何時裏切るか分からない
何時捨てられるか分からない
だから……
信じて良いのは自分だけ…
他人を信用してはいけない…
辛い思いをするのは自分だもの…
だから人を信用してはいけない…信用するのは自分だけ…
信用するのは自分のみ…
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
家族なんて大っ嫌いだ
人を束縛して…平気で傷つけて…
少し行き過ぎた事をやると
愛の鞭だ?
ふざけんなよ
いい加減にしろ
それでも
私は家族に頼ってられないと
生きては行けない…
悔しい……辛い……
神様
どうか…どうか私を
助けて下さい…
神様
どうか私を
殺して下さい…
少しだけでも死ぬ勇気さえあれば…
こんな醜い世界…
離れたい……
今日も
家族の罵声を聞きながら
死ねない日を過ごす…
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
たとえ裏切られても
たとえ傷付けられても
気付かないふりして
何とも無いようなふりして
明るく振る舞う
全ては貴方に嫌われない為…
嘘を嘘で固めて
愛想笑いをする
全ては貴方に離れられたくない為…
たとえ全部作り物だと分かっていても
私は貴方を愛しているから
私は今日も仮面を被る
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
何度もカッターを握った
でも私は小心者だから
握った段階でいつも終わる
だって何処を切っても痛そうだもん
多分こんな事が言えるのは
私は本当に追い詰められて居ないからかな?
ううん
でも本当は
とても追い詰められてるんだよ
毎日毎日苦しくて
毎日毎日悲しくて
毎日毎日寂しくて
何度も何度も死のうと思った
だけど死ねないから
相手を傷付けるしか出来なかった
本当は助けて欲しかっただけなのに…
泣きたいよ
泣けないよ
私は何時になったら解放されるの?
誰か教えて……?
何時私は自問自答
何故なら
私のお友達は鏡だから…。
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
時を戻すなんて
有名な学者も
名の高い政治家も
世界一の金持ちも
一国を纏める王様も
世界をまたにかける怪盗も
全部の源の自然も
全てを作り出した神すらも
戻すなんて出来ない。ありえない。
だから今の僕らに必要な事
“今をしっかりと生きる事”
それが上手な生き方であり
今この場にとって大切な事
詩人:クィルテット | [投票][編集] |
『子供なら子供らしく』とか
『子供のくせに』とか
大人は良く口走るよね
子供だから何さ
もっと子供の声をもっと聞いてよ
もっと子供の悲鳴に耳を傾けてよ
お願いだから
もっと必要としてよ
『子供だから』で纏めないで
『子供だからこそ』出来る事があるんだよ
僕らも『大人気ない』とか
『大人なんだから』とか
口走るかもしれない
でも僕らは
幾万の星の中の
ひとつの星に生まれた者同士には
変わりないんだから
子供と大人の天秤を
偏見で決めないで
僕らだって
力になりたいんだ