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緋雨の部屋


[6] 駅で待ち伏せ大作戦
詩人:緋雨 [投票][編集]

午後六時

いかにも部活してきましたって感じの学生達が改札を抜けていく

携帯でメールしてるフリしながら
そっとそっと視線を巡らせて
探してるのは、来るかどうかすらわからない人

電車がホームにすべり込む度に
沢山の人が群れを成してわたしの前をすり抜けていく

一時間経って

結局探してる人は見つからなくて

そろそろキヨスクのおばさんの視線が痛いし帰ろうかな


ずっとずっと前の
初恋の彼はどうしてるのかなって気になって
わざわざ貴方の最寄り駅まで来たんだよ?

偶然を装って会えたらいいなって
ほんの少し期待してたんだ

貴方は見つけられなかったけど

だけどいまでも時々この駅に来ちゃうんだ

貴方の家も知らない
電話番号も知らない
行ってる高校すら知らない

知ってるのは最寄り駅だけ

だからあきらめたハズなのに来てしまう



貴方に会ったらなんて話しかけようとか
結局言えずじまいだった事をどう言おうかとか
淡い希望たぐり寄せてる




しつこいかもだけど・・そのくらい、貴方が好き













2005/08/02 (Tue)

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