詩人:夕凪 | [投票][編集] |
クラクションが
飛び交う
忙しい交差点
譲り合いなんて
存在しない
身勝手な
自己顕示欲
そう
思っていたけど ‥
救急車のサイレンが
聞こえた時
全ての車が
躊躇なく
道を開けるのを
目にした ‥
さっきまで
鳴り響いていた
身勝手さなど
嘘のように
右へ 左へ
譲り合い
一つの命の為に
心を繋ぐ ‥
私達人間も
まだまだ
捨てたもんじゃない ‥
走り抜ける救急車を
見届けながら
胸の奥に
熱いものが
込み上げるのを
感じていた ─‥。
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遠くから
波紋のような
小さな振動が
伝わってくる ‥
誰かが
呼んでるの ?
それは
あの人なの ‥?
いや何か違う
あれは
たぶん
そうだ 私だ ─‥
勇気って
何だと思う ?
そこまで
行くから
待っててよ
君の心が
知りたいよ
そこから
呼んでる
その意味を
教えてよ ─‥
波紋のような
小さな振動が
徐々に
この鼓動に
重なり
確かな熱さを
感じる ‥
そうか
一つに
なるんだ ─‥。
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思い出せるのは
暖かい記憶ばかり ‥
感じるのは
寂しさばかり ‥
逢いたくて
逢いたくて
壊れてしまう
道しるべが
探せない ‥
あなたに
逢いたい ─‥
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感情は
一つになんて
出来ないね ‥
ひしめき合って
喧嘩し合って
互いを
見ない様にと
忙しく
振る舞ってる ‥
いっそ
オーケストラにでも
してしまおうか ?
喜怒哀楽の
感情オーケストラ ─‥
指揮者は
さしずめ
大好きな君に ─‥。
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大人になった
それぞれの
感情の音色
哀は怒を庇い
軋む音を
慰め合う
喜と楽は
同調して
虹色に跳ねた ‥
この心の中
美しい
鼓動のソナタを
広げ響かせる
喜怒哀楽の
感情オーケストラ ‥
指揮者は
今でも
ただ一人の
愛するあなた ─‥。
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放課後の匂い
雨を見上げる
少女達の
笑い声 ‥
スカートの裾を
揺らし
駆け出した ─‥
教室の窓際
忘れたままの
初恋の色 ‥
小さく揺れた
雨は雪に変わる
下校のチャイム
正直な背中が
溶けてゆく ─‥。
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記憶の傷痕を
慰める様に
祈りを灯す
光のアーチ ‥
数十万個の
輝きが
人々の心に
力を宿す
十数年の歳月を
共に歩んだ道のりを
忘れぬ様に
残せる様に
希望の光が
ここにある
消えても尚
ここにある ─‥。
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愛する意味
生きてる意味
分からなくても
嘆かずに
いつか見える
やがて気付く
その時が来たら
伝えてよ
後付けだって
誇らしい ─‥
そこに居る君が
素晴らしい ─‥。
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道端に寂しく転がる
空き缶を
拾い上げたら少し
優しくなれた ‥
いつもうまく
伝えきれない
感謝だとか
後悔だとかを
空き缶みたいに
捨てようとしたって
結局 誰かが
そっと拾い上げて
行くべき場所へ
運んでしまうから ‥
泣かずには
いられないんだ ‥
進まずには
いられないんだ ‥
宙ぶらりんの心が
降り立つその日
僅かばかりでも
今より優しく
あれたらいい ‥
道端に落ちてた
空き缶を
綺麗に洗って
水を注ぐ ‥
そこに花を一輪
挿して
優しい響きの
名前を付けた ─‥。