詩人:夕凪 | [投票][編集] |
窓の外から
激しく
打ち付ける
雨粒の音は
不思議と
安堵をもたらし
安らぐのです ─‥
情熱は
眠りに就き
ただ
心の静寂に
膝を抱え
耳を傾ける ‥
雨の夜更け
止まぬ優しい
慰めの滴 ‥
閉ざされた
時間の中
ひっそりと
涙を流し
その音に
深く
包まれるのです ─‥。
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心の振り子を
そっと
揺らしてごらん ‥
軽く 触れる
だけで
ほら ‥
君の今が
彩り出すよ ─‥
君の未来が
変わっていくよ ─‥
春は もう
すぐそこに ─‥
新しい君が
手招いてる ─‥
心の振り子を
揺らしてごらん ‥
桜の開花を
見上げる様に ‥
共に笑顔を
探しに行こう ─‥。
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苦しみに
哀しみに
幾度
踏まれても
汚れても
強い雨風に
さらされ
陽の光さえ
届かぬ
深い闇に
閉ざされ
ようとも
この命
息絶えぬ限り
私は咲いて
見せるのです ─‥
渇いた地を
潤す程の
勇気を貫き
花弁を拡げ
謳うのです ─‥。
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たとえ
その心が
僅かに
凪ぐ事さえ
なくとも
嘆きは
しないのです
全ては確かに
あったもの
自ずと
導かれた
旅の中
深く刻まれ
残された ‥
あなたは
生きている
私も
生きている
それで十分
幸せを
知るのです ─‥
幸せを
願えるのです ─‥。
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春になれば
涙が頬を伝うの
でしょう ‥
長く凍りついた
冬の哀しみが
静かに眠りに
就く様に
柔らかな陽射しに
暖かな風に
優しい息吹に
その全てに
溶かされて
私は力なく
哀しみを
解かずには
いられないの
でしょう ‥
春 春になれば
私は一つ
お別れを告げ
新しい足取りで
あなたに逢いに
行くのです ─‥
一輪の花を手に
あなたに逢いに
行くのです ─‥。
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生きてきた中で
見付け手放した
いくつもの
幸せの欠片を
今になって
大切にしたいとか
身勝手な後悔が
浮かんでは
消えた ‥
愛の意味など
知らないままに
愛を語ろうと
無闇に背伸びした
あの時の幼さが
恥ずかしげに
手を振り
遠のいて滲んだ ‥
今なら少しは
話せる気が
するんだよ ‥
どうしようもなく
泣ける喜びや
誰かの手を取る事で
越えられる傷みも
一人では
見えなかった
愛の温もり
ここまで
歩いてきた
道程がある
今だから
守るべきものを
守れる強さを
その答えを
手に出来たんだって
分かるんだ ‥
一人で
生きてきた
訳じゃなく
一人で
生きていける
訳でもなく
関わり合い
時に
傷付け合い
そうした中で
見付けたもの
気付けた思い
その全てを
胸に刻んで
糧にする ‥
誰にも
自分でさえ奪えない
今、感じる光
あの頃に
叶えられなかった
そんな願いも
いつの日か
許しながら
微笑みながら
振り返り
愛せる様に
遠い道の果て
本当の幸せに
辿り着く
その日まで
前を見据えて
生きていく ─‥
君と共に
愛と共に ─‥。
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茜色の朝焼けに
何度
泣きたくなった
だろう ‥
震える心を
噛み締める唇を
何度
堪えただろう ‥
俯くことで
溢れ出してしまう
哀しみに
負けない様に
わざと
大袈裟に
見上げた空は
いつも
眩しくて
私はその度
強くありたいと
願い続けた ‥
一歩 一歩
歩き出す力が
欲しくて
胸の苦しさを
抱き締めた ‥
あの時の思い
今でもずっと
忘れたりしない ‥
こうして
正面を見据えて
生きている
今の自分が
手にする力
それは
紛れもなく
あの頃が
あの苦しみが
与えてくれたもの ‥
私はずっと
絶望の中に居た ‥
私はずっと
生きたくて
生きたくて
堪らなかった ‥
何かを犠牲に
したんじゃない
私の刻んだ足跡は
今 感じる喜びを
導いていたんだ ‥
やっと
気付いたよ ─‥
生きる事は
苦しみ抜いてこそ
その先に
見付けた希望が
愛おしく
輝くのだと
いう事に ─‥。
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深い森の中
木々の葉
風に
揺れる度 ‥
チラチラと
降りる光 ‥
宝石のよに
煌めく ‥
深い森の中
純白の
ワンピース
踊る
透き通る ─‥
森の愛は
いい薫り
綺麗な蝶が
訪れて
広げた手のひら
止まって
消えた ─‥
深い森の中
少女はまだ
歌ってる ─‥
少女はもう
どこにも
いない ─‥。