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夕凪の部屋


[105] いつか
詩人:夕凪 [投票][編集]




 頑なに
 握り締めた
 手のひら


 指の隙間から
 滲み伝う
 独りよがりな
 後悔の雫




 誰に許しを
 請うというの ‥


 もうずっと
 許されていた ‥






 この道は
 いつか
 歩いた道


 この空は
 いつか
 仰いだ空


 あの場所は
 いつか
 約束した場所 ─‥






 いつか ‥

 優しい響きで
 すぐ傍に
 今もある ─‥






 この今は
 いつか居た
 いつかを連れて ‥


 この今は
 いつか振り返る
 いつかになる ‥






 開いた
 手のひらを
 空に翳したら


 朝陽の
 柔らかな熱が
 雫を溶かして

 新しい輝きを
 今 拡げた ─‥。








2012/01/03 (Tue)

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