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夕凪の部屋


[107] 赤い闇
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 肌を撫でる
 恐怖の足音


 闇の隙間から
 斬り付ける ─‥






 瞬きもせず
 赤い眼を凝らし

 怯え立つ






 胸を裂いて
 差し出せと


 こればかりは
 差し出せぬと




 赤い涙を
 流すばかり ─‥






 やがて赤は

 闇をも染めた ─‥












 闇の終わり
 訪れる頃




 何事もなく
 陽は昇り




 この世は
 美しき世界と


 無情なまでに

 謳うばかり ─‥。








2012/01/05 (Thu)

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