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発作みたいだよ
笑っては思い出し
泣いては笑ってを
繰り返して
充血した瞼に言いたいことを貯めこんで
最後にもう一回
電話しよう
落ち着いたから話そう
話をしよう
あなたのお陰で忘れられた人がいました
あなたのお陰で自分に素直になれました
あなたのお陰でずっと楽しかった
友達のままでも
次の恋が見つかるまで
無理やり忘れる必要なんてないと思う
そっと抱く脇差し
そんな優しさを秘めて
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昔ワタシの躰が
プラスチックだった時、
白亜紀の恐竜が流した涙を元に
ハートを作った
何年かたったら
今度は空ビンに
誰かがその愛しい誰かに宛てた
手紙をいれた
心が丸見えだったあのときそんなときより
今の躰は大分見えにくくなったみたい
泣きたいときに泣けるけど
心が誰に見えますか?
苦しみを叫べる躰を持ったのに
中身を取り出すことはできないんです
偏頭痛で現実に引き戻されて
人って寂しさで死ねるな、と
ふと思った。
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君が苦手なのは
歯に絹を着せるとか、
言葉をオブラートでくるむとかそういうこと。
白黒はっきりさせたいんだろ?
過去を持ち出して荒治療
恋愛相談に泣いてしまう君を見ると
僕だって萎えてしまう
「“ありがとう”以上の言葉を言ってあげられないよ」
精一杯の意味を僕にこめて泣いたんだ
気まぐれだといいながら
いつも元気に振る舞うけど
君の心中
どれだけ痛いんだろう
そんなに強くないこともわかって
僕はそばにいたよ
君はそれに気づいてしまったの
涙に浸かる瞳
救い出してあげたいと一番思うのは
僕以外いないでしょ…
コーヒーの温度は96℃、
袖のボタンは必ず閉めてる
完璧主義なA型の彼女は
なぜか不完全なアイツを愛した
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雨おちる午前
アスファルトの湿ったにおい
とうもろこしが
おくるみに抱かれた赤子に見える
あねもねは露を浴びて
しおらしく、しおれている
夏の歩道に散りばめられた
はんてん模様の落葉
二枚対になった蛾の死骸
踏まないように避けて歩く
天分を全うせよと誰かがいった
右手は握りしめすぎて痺れてしまった
左手に掴んでいる裾をやっと離せたのに
足元を蛾が這い蹲るようにして
横切る
死にかけているの?
立ち止まって見送る
どうして生まれたの?
意図すらもわからない質問が浮かぶ
寂しくしていると
あの人がくれた少し高価な菓子
あれが急に欲しくなった
痺れた手は離すのを怖がっているだけ
もういいよ
もういいのよ?
傘の骨に
雨滴がつたう
右折した車がじりじりと
ゆっくりと横切るワタシを見送る
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朝になってせっかく忘れたのに
夜になれば思い出す
泣き方のレシピ
創作意欲を枯らすことなんてないの
感傷の渦のなか
真夜中をめぐる洗濯機
アイスを食べたあとだから
冷たくて甘いキスだよ
君のほっぺたはやわらかかったよ
溶かし出す思い出
こ洒落たハットは
ニヒルな微笑み
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空をたたいて
星を振るい落とすよ
始終一緒にいるより
1日の終わりに君にあいたい
そしたら世界の終わりにも会えるのかな
それなら受け入れられそうだよ
どんな悲しみも
言いたかったこと
必要ないふりして
飲み込んでいたから
いつのまにか何が言いたかったのか
わからなくなった
“教科書62ページを開いて”
結局は忘れてしまうのに
なにかを覚えるのはばかばかしくて
君のことだけ覚えていたらいいやっていう日々に
なにか忘れ物をしてきた
62ページに残された落書き
大好きだよ…だってさ
違う二人が“付き合ってる”
実はとても難しいことなんだろな
友達って言う君
気まぐれに泣いた夜に
もう一度空をたたいて
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上手いキスの方法なら
彼が良く知ってる
愛がなくても
愛してるみたいにキスをしたらいいの
上手いキスの方法なら
私が覚えてる
今はやりの流行色はグレー
白でも黒でもない
メンズが好む関係
気づかないうちにこぼれた
海と同じ濃度を持った液体は
水に自由に浮かんでいた
サカナの本能を呼び起こす
いつ終わるかわからないんなら
恋人とそう変わらないんでしょ
私たち、飾り気ないよねぇ?
まだ君に全部あげてないよ
初めて一緒に過ごした夜に
あなたの香りに包まれながら
もし、私が明日から
いなかったことになったらどうする?
って聞いてみた
君がなんて答えたかはうろ覚え
でもその次の日からは君なしで生きている
冷たい空気に張り付くように
素肌が記憶した
強く抱きしめられた感覚だけ残して
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今あの人に会わせてくれるなら
私の明日を全部あげる
今あの人が優しい言葉くれるなら
今までの幸せを全部あげる
今あの人が抱きしめてくれるなら
誰かが抱える寂しさすべてを身代わりになってあげる
どうして私だけがこんなに好きなの
もう大丈夫だと思ってたのに
なぜ思い出して泣くの
なにも変わらないはずだった明日に
不安がうまれるのはどうして
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寒い天から落ちます
パラパラ粉雪は
朝になったらふやけて
あなたのその、
ただの優しさが
何十倍にもふくれあがる
ストローで吸い上げるみたい
されるたび
もっと欲しくなるキス
黙ったのは
どうしようにも答えようがなかったから
あなたの前で
真実も嘘もいえなくなって
不安に思っていいほど
完全な関係でもなく
当たり前の水を貰えるだけで
私は大きくなってしまう
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一言、こぼした
聞けないことが
こぼれた
確信ついてしまって
痛い目みるのは私だから
曖昧にするの
馴れていたのに。
二言、こぼした
あなたは“ありがとう”以上を
言わないのに
顔を見られないように
首にかじりついた
三言目は留めた
これ以上
口が邪魔をしたら
涙をこぼすことになるでしょ
一緒にいるから笑っていたいの…
口塞ぐ間
瞳を開いて、あなたの向こう側を
睨んであげた
なみなみで溢れそうな、明日を。